研究課題
基盤研究(C)
CBB法を用いて、KcsAチャネルの1分子チャネル電流記録の方法を確立した。また、薬物を油相から吹きかける方法を、油に溶解しやすくチャネルにも影響するカプサイシンで試みた。カプサイシンを投与するとKcsAチャネルの活性が濃度依存的に抑制された。また同様の方法で、セボフルランを投与し、チャネルへの影響を検討した。セボフルランの濃度が高いと、脂質二重膜が割れることが多かったが、KcsA チャネルに対しては、チャネルを閉じさせる傾向にあった。
イオンチャネル
従来の方法では、薬物を投与する場合に液相しか外界と交通がないため液相から薬物を投与しなければならなかった。そのため、揮発性麻酔薬の実験でも、水溶液中でバブリングにより膜やチャネルに麻酔薬を到達させており、間接的な投与法であった。しかし、CBB法は、二重膜を形成している油相が外界と交通しているため、バブリングなどを用いず油相に溶かした薬物を直接投与できる。このことは、膜に対する薬物の直接的な濃度を知ることができる。