全身性の感染による敗血症時に高次脳機能障害が生じる。この敗血症性脳症の発生機序の解明と治療法の開発を目指している。小動物を使った脳組織学的な研究と脳機能の評価から、敗血症性脳症には、脳内のミクログリアの活性化が関わっており、うつ状態で増加する神経炎症のマーカーであるTSPOというミトコンドリア膜タンパクの系が関連することが示された。データベースを用いた臨床研究では、感染などによる小児急性心筋炎の治療状況を整理した。同程度に重症な患者群をとってみると、比較的症例が多い施設での生存率が高く、スケールメリットが認められた。脳波とSAEとの関連を調べる研究は少なく今後のさらなる研究が必要である。
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