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2019 年度 実施状況報告書

NOSの補酵素テトラヒドロビオプテリンの敗血症における動態と治療標的としての検討

研究課題

研究課題/領域番号 18K08894
研究機関鹿児島大学

研究代表者

安田 智嗣  鹿児島大学, 医歯学域鹿児島大学病院, 講師 (80437954)

研究分担者 伊藤 隆史  鹿児島大学, 医歯学総合研究科, 講師 (20381171)
上國料 千夏  鹿児島大学, 医歯学総合研究科, 特任助教 (50751278)
一瀬 宏  東京工業大学, 生命理工学院, 教授 (90192492)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード敗血症 / テトラヒドロビオプテリン / プテリジン / 一酸化窒素 / 一酸化窒素合成酵素
研究実績の概要

本研究の目的は、敗血症性ショック病態においてテトラヒドロビオプテリン (BH4)とその関連代謝物(以降、プテリジンと総称)が体内でどのように変化し、病態にどのような影響を及ぼすかを明らかにし、さらにプテリジンが治療標的となり得るかを検討することである。
本年度は、昨年度と同様の重症度を示す敗血症モデルマウスを用いて、敗血症の病態を評価するために重要と考えられるいくつかの物質の、感染を起点とした経時的な体内変化を測定した。これらを、昨年度得られたプテリジンのデータと合わせて解析し、関連の有無を検討した。その結果、酸化されたBH4がジヒドロビオプテリン(BH2)となり、このBH2の比率が上昇していくに従って一酸化窒素(NO)の産生量は低下していくことがわかった。さらに、同様のタイミングで血管内皮細胞障害が進行していくことを示唆するデータが得られた。このことからも、BH4を投与することでBH4の比率を上昇させる治療の有用性が期待できる。BH4の投与実験はまだ継続中であるが、投与することにより血管内皮細胞障害が改善する可能性を示唆するデータは得られており、今後さらなる検討を続ける。
本年度の研究にはマウスモデルを使用したが、今後の血液浄化療法導入を考慮するとラットを用いた敗血症モデルを確立する必要があり、2020年度にはこちらに注力していく。
臨床研究では、症例の登録が進んでいるものの、年度末に予定していた東京工業大学でのプテリジンの測定が延期となり、現時点でもまだ測定できておらず、データ解析に取り組めていない。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

COVID-19の影響で予定していたプテリジンの測定が延期となっており、データ解析が進んでいない。
測定以外は概ね順調である。

今後の研究の推進方策

国内移動が可能となり次第早急に、プテリジンの測定を行い、データを解析する。
基礎研究ではBH4の比率を上昇させるための治療的介入を検討していく。さらに、敗血症モデルラットを用いた循環動態のモニタリング、一個体における経時的なプテリジン濃度の測定、血液浄化療法導入による血中プテリジン濃度の変化と病態との関連を検討する。

次年度使用額が生じた理由

2019年度1月から3月末に東工大にてプテリジンを測定の予定であったが、COVID19の影響で国内移動が制限されており、実施できなかった。プテリジンが測定可能となったら、プテリジン測定の費用として用いる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2019

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 敗血症におけるプテリジン関連物質の動態とNOとの関連2019

    • 著者名/発表者名
      政所祐太郎, 上國料千夏, 原怜, 一瀬宏, 安田智嗣
    • 学会等名
      日本プテリジン研究会

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公開日: 2021-01-27  

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