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2020 年度 実績報告書

造影剤投与による急性腎障害の機序解明および医薬応用

研究課題

研究課題/領域番号 18K08899
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

佐々木 淳一  慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 教授 (90235250)

研究分担者 本間 康一郎  慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (10383762)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード急性腎障害
研究実績の概要

本年度はこれまでに取り組んだ造影剤による急性腎障害モデル動物に昨年度に作成した水素分子含有造影剤(水素濃度最大3ppm, 0.4Mpa融解)を投与し、その効果を検討した(n=3-5)。水素分子含有造影剤投与群では、通常造影剤投与群と比較して血清尿素窒素(BUN)、血清クレアチニン値(Cre)が減少傾向を示した(BUN; 水素分子含有造影剤投与群80.93±44.33、通常造影剤投与群114.20±22.1mg/dl, Cr; 水素分子含有造影剤投与群 0.64±0.6、通常造影剤投与群 1.01±0.7mg/dl)。一方で、クレアチニンクリアランスは増加傾向を示した(水素分子含有造影剤投与群 2.31±1.88、通常造影剤投与群 0.61±0.5ml/min)。腎臓組織においては、パラフィン切片(4μm)を作成し、HE染色を行い、円柱形成および尿細管壊死について評価を行った。評価方法については、第三者3名が無作為化した組織画像を0-4のスケールで評価した。円柱については、水素含有造影剤投与群では通常造影剤投与群と比較して有意な減少を認めた。一方で、尿細管壊死については、有意な変化を認めなかった。以上より、水素含有造影剤の投与による急性腎障害に対する効果は限定的であった。今回の急性腎障害モデル動物は個体差が大きくnも少ないために評価に影響した可能性があり、今後nを増やしての検討を実施する。同時に、より高濃度の水素含有造影剤の開発を実施する所存である。

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公開日: 2021-12-27  

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