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2018 年度 実施状況報告書

冷凍保存ブタ臓器による外傷手術手技研修の開発応用

研究課題

研究課題/領域番号 18K08901
研究機関東京医科大学

研究代表者

本間 宙  東京医科大学, 医学部, 兼任准教授 (60307353)

研究分担者 織田 順  東京医科大学, 医学部, 主任教授 (60459500)
石井 友理  東京医科大学, 医学部, 助教 (20649660)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード冷凍保存ブタ臓器 / 外傷手術手技 / アンケート / 自己習熟度評価 / 外科研修経験 / 研修による効果
研究実績の概要

平成30年度(2018年度)は、本研究計画に基づいて、3回(2018年9月26日、2019年1月30日、2019年2月20日)の研修(研究会)を行った。
この3回の研修で得られたアンケートデータを基に、手技別に見た自己習熟度評価を、外科研修経験の有無との関連も含めて検討した。
1) 方法:死亡ブタから摘出した医学研究用臓器(心・肺・肝・脾・腎・小腸・膀胱・外頚動脈)を、生理食塩水で灌流後に-20℃で急速冷凍保存。当日に自然解凍し、人為的に作った損傷を縫合あるいは吻合修復する実習を半日の日程で研修した。参加者には研究会の前後でアンケート(手技に対する10段階の自己習熟度評価)を行い、変化を検討した。
2)結果:卒後2から14年の計24名の医師(うち外科研修経験者11名)が参加した。全11手技に対する自己評価は、受講後に有意な上昇を認めた(P<0.05)。外科研修経験の有無に分けた検討では、経験者で研修後の自己評価上昇が低い傾向にあり、腎縫合や血管損傷修復では経験者に有意な上昇を認めなかった。しかし経験者でも、研修前自己評価が低い群では、非経験者と同様に、血管損傷修復を除いた手技で研修後の自己評価が有意に上昇した。
3) 考察:本研究会を受講することで各手技に対する自己評価は上昇した。外科研修経験があっても研修前自己評価が低い群では、非経験者と同様に研修による効果を得られる可能性が示唆された。
以上の検討結果については、「冷凍保存ブタ臓器による外傷手術手技研究会:手技別に見た習熟度評価の検討(第2報)」の演題で、2019年10月2日から4日の日程で開催される第47回日本救急医学会総会・学術集会に演題を応募し、研究発表する予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

年間3回の開催を予定した「冷凍保存ブタ臓器による外傷手術手技研究会」は、予定通り3回開催でき、学外医師受講生を含めた参加者からの自己習熟度評価を基としたアンケートデータも予定通り得られている。
また、研究の目的の一つである、更なる臓器出血モデルについても、輸液ポンプを用いた新規モデルを導入することができた。

今後の研究の推進方策

2019年度ならびに2020年度も、年間3回の研究会開催を継続し、更なるアンケートデータの収集に努める。このアンケートデータは年度毎に分析・検討し、速報(続報)として学会報告する。そして、3年間の全データを踏まえての分析・検討結果は、学術誌への論文投稿という形で公表し、本研究が外傷手術教育に有用である事を証明し、国民に還元する。

次年度使用額が生じた理由

平成30年度の外部講師として2回招聘予定をしていた、愛媛大学医学部救急航空医療学講座の佐藤格夫 教授が1回しか参加出来なかったために、未使用額が生じた。
次年度は、佐藤格夫 教授の他、平成30年度も招聘した北海道大学医学部消化器外科Ⅱの村上壮一 教育助教、関西ろうさい病院救急部の高松純平 部長の3名を中心とした多彩な外部講師を招聘して、本未使用額を有効に使用する計画である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2018

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 冷凍保存ブタ臓器による外傷手術手技研究会:手技別に見た習熟度評価の検討2018

    • 著者名/発表者名
      石井友理、本間宙、佐野秀史、新井隆男、織田順
    • 学会等名
      第46回日本救急医学会総会・学術集会(横浜)

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公開日: 2019-12-27  

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