研究課題
本研究計画は「世界標準の治療の提供」と「日本発のデータを世界に向けて発信」する事を目標として、多職種回診を基盤とした、ケアバンドルなどの医療シス テム導入による効果測定を目標としている。今年度は新型コロナウイスル感染症が流行している中でも、多職種回診の更なる充実化およびコロナ重症症例に対す る診療のシステム化及び運用の取り決めを行い、各診療科とコンセンサスを得ながら当科ICU医師が中心となり、多職種連携によるチーム医療を実施した。 特に、コロナ感染症に立ち向かう上で、ゾーニングとゾーン間のコミュニケーションが最重要課題であった。ゾーニングについては当院のコロナ対策室と連携を 取り、入室および検査時の患者の移動については医療者のみならず、コロナ対策室の事務員も多職種の一員として参画するシステムを構築した。また、多職種回 診を患者のベッドサイド、つまりレッドゾーン内で実施することは感染対策上困難であったことから、全症例に対してリモート実施を行うことで、本来の多職種 回診の水準を維持したまま重症コロナ患者の診療を行った。今後は今回のコロナウイルス対応の成果をまとめて国内外に発信する予定である。
3: やや遅れている
コロナウイルス感染流行のため、コロナ重症患者の専用病床をICU内に建設した。そのため、建設期間中に限らず、入院患者数の制限やコロナ感染症以外の疾患 の患者の入室数が激減した。また、多職種回診のシステムの再構築に時間を要した。
現在、新型コロナウイルス感染への対応がシステム化され、運用の取り決めも各診療科とコンセンサスが得られるようになっている。コロナ感染症も含め、成果 をまとめていく段階に入ってきている。当科のスタッフに役割分担を行い、国内外への発信を行って当院での経験を共有していく予定である。
2020年に引き続き、2021年もコロナウイスル感染症流行に伴い、前半は研究を一時延期ないしは中止とする指針が大学として通達されたため、研究期間自体が短くなった。また、感 染対策を講じながらの研究遂行において、前年度に比べて時間を有したことや、計画予定だった研究のうち、遂行できる研究項目が減少し、更には学会の多くが 中止となり、開催されてもリモート実施となったためと考える。昨年度はコロナ重症患者に対する 治療指針やシステム化することができたことから、2022年度はコロナ患者に対する多職種回診およびICU患者ケアについても、国内外に成果を発信する計画である。
すべて 2021
すべて 雑誌論文 (9件) (うち査読あり 8件、 オープンアクセス 9件) 学会発表 (4件) (うち招待講演 2件)
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