研究課題/領域番号 |
18K08924
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研究機関 | 日本医科大学 |
研究代表者 |
新井 正徳 日本医科大学, 医学部, 講師 (60267127)
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研究分担者 |
秋元 敏雄 日本医科大学, 医学部, 准教授 (30184112)
山田 真吏奈 日本体育大学, 保健医療学部, 准教授 (70508621)
増野 智彦 日本医科大学, 医学部, 講師 (00318528)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 腎虚血再灌流障害 / Egr-1 / TNF |
研究実績の概要 |
目的)出血性ショックにおける腎における虚血再灌流障害の発生機序として、単球により産生されるTNF-αは重要な役割を果たすことが示されている。本研究ではTNF-αの転写因子のひとつであるEarly growth response factor(Egr)-1が、虚血再灌流性腎障害の発生にどのような役割を果たしているか明らかにし、これをターゲットとした治療の可能性について検討することを目的とした。方法)Egr-1ノックアウトマウスを用いて、腎虚血再灌流障害モデルにどのような影響を与えるかについて検討する。1、マウス腎虚血再灌流障害モデルについては、 Egr-1ノックアウトマウスまたはwild type littermates(雄20-25g, 8-12週)を用いて、イソフルレンを用い吸入麻酔を施行したのち、約2.5cmの腹部 正中切開をおき、まず右腎臓を摘出する。次に左腎茎部を露出し、血管鉗子によって動静 脈を遮断し、30分間の虚血を行い、これを解除し再灌流を行う。2、マウスを以下に示す3群に分ける。①sham-operated group:wild typeマウスに右腎摘出後、左腎に虚血再灌流を行わない群、②control group:wild typeマウスに右腎摘出後、左腎に虚血再灌流を行う群、③Egr-1 knockout group:Egr-1ノックアウトマウスに右腎摘出後、左腎に虚血再灌流を行う群、に分けて実験を行い、BUN, Cre値, TNF,HE染色などの項目について比較検討を行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
現在、Egr-1ノックアウトマウスを当施設で飼育・繁殖しているが、8週-12週の雄Egr-1ノックアウトマウス(n=3-6)と雄Wild type (n=3-6)を得るために平均約4カ月程度を要している。そのため、ノックアウトマウスを用いた研究の進捗状況は予定よりやや遅れているため、現在、繁殖に要する期間にEgr-1拮抗薬を用いた実験も施行している。
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今後の研究の推進方策 |
Egr-1ノックアウトマウスを用いた実験は、これまで通り推進していく予定である。また現在、飼育・繁殖に要する期間に、C57BL/6J 雄マウス(20-25g, 8-12週)を使用し、Egr-1拮抗薬であるPD58059(ERK1/2の抑制を介した作用)を用いて、薬理学的なEgr-1抑制による腎障害への影響を見る実験も行っている。マウスを以下に示す3群に分け、 1,sham-operated group:右腎摘出のみで、左腎に虚血再灌流を行わない群、 2,vehicle-treated group:vehicleを投与後、左腎に虚血再灌流を行う群、 3,PD-treated group:PD58059を腹腔内投与し2時間後、左腎に虚血再灌流を行う群、これら3群についてBUN, Cre, TNF, IL-6, IL-10, TUNEL染色、HE染色の結果を比較検討し、Egr-1の発現が虚血再灌流性腎障害に関与しているか否かを検討する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
COVID-19の影響で実験、納品などが遅れたためで、次年度にその実験を施行する予定である。
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