研究課題/領域番号 |
18K08934
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56010:脳神経外科学関連
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
清水 宏明 秋田大学, 医学系研究科, 教授 (20506638)
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研究分担者 |
新妻 邦泰 東北大学, 医工学研究科, 教授 (10643330)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 慢性脳虚血 / 慢性脳低灌流 / 血行再建 / 過灌流 / ラット |
研究成果の概要 |
ラット慢性脳虚血を作成し血行再建することで過灌流を惹起するモデルを作成した。脳血流測定にはlaser speckle flowmetry (LSF)を用い、過灌流の観察は可能であったが、LSFによる脳血流測定の再現性に問題があった。そこで、LSFによる脳血流測定の精度と安定性を向上するための実験条件を検討したところ、体温・血圧管理、呼吸性体動制御、開頭後の測定部位硬膜の状態などを一定にすることが重要であった。LSF方法の総合的系統的研究は乏しく新しい知見を得た。この方法で、慢性虚血の血行再建後の過灌流を作成したところ、当初より安定した脳血流測定が可能となり過灌流も明瞭に観察できるようになった。
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自由記述の分野 |
脳血管障害
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでlaser speckle flowmetry (LSF)はしばしば脳血流測定のツールとして使用されてきた。レーザー光の反射を観察する原理から、測定結果には脳血流変動以外の様々な因子が影響する可能性があるが、それらに関する検討は乏しかった。今回、変動要因を検討しその対策を明らかにできたことで、LSFを用いたすべての研究の精度、再現性の向上に役立つと考えられる。実際、我々もこの方法を適用して慢性虚血の血行再建後の過灌流についても再現性のよい研究が可能となった。LSFを用いた様々な脳血流研究を通じ、脳外科的手術の安全性向上、慢性脳虚血と認知症の関係などの研究に貢献するものと考えられる。
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