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2020 年度 実施状況報告書

神経管閉鎖不全症における早期胎内分子診断マーカーの確立

研究課題

研究課題/領域番号 18K08935
研究機関筑波大学

研究代表者

鶴淵 隆夫  筑波大学, 医学医療系, 講師 (70778901)

研究分担者 室井 愛  筑波大学, 医学医療系, 講師 (10709215)
濱田 洋実  筑波大学, 医学医療系, 教授 (60261799)
八木 洋也  筑波大学, 学内共同利用施設等, その他 (70625623) [辞退]
阿部 春奈 (小宮春奈)  筑波大学, 医学医療系, 講師 (10831927)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2022-03-31
キーワード早期胎内分子診断 / 髄膜瘤 / バイオマーカー / メタボローム解析
研究実績の概要

葉酸不応性の髄膜瘤発症メカニズム解明とともに、胎内における薬物的治療(エピジェネティク治療)のための基礎的研究を行うため、当院産婦人科医の協力を得て、通常の羊水検査時にインフォームドコンセントを得て、検体を採取し、羊水幹細胞Amniotic fluid stem cells (AFSC)を採取培養し、葉酸添加なし群、添加あり群にわけて、体軸形成にかかわるShh、BMP4、Noggin、Fibrogrowth factor 3(FGF3)、Wnt、各種エピジェネティックマーカーであるH3K4アセチル化・H3K9 / H3K27メチル化の発現に関して、ELISAや免疫染色を行う予定であった。しかし、症例集積が進まず、検体数が足りず、目的とする解析を十分に行う前に、ターゲットとなるマーカーを選択する必要があった。そこで、正常妊娠母体と髄膜瘤妊娠母体の羊水および血清から、成分を抽出し、メタボローム解析を行った。正常児妊娠母体に比べて、髄膜瘤妊娠母体の羊水および血清では、アミノ酸は種類を問わず減少していた。つまり、栄養のアンバランスやタンパク質合成能の低下が示唆された。また、脂肪酸やケトン体(3-Hydroxybutyric acid)が増えて、グルコースやピルビン酸が減少していた。つまり、エネルギー供給がGlycolytic からLipolyticにシフトしていることが示唆された。また、アンモニア排泄が尿素から尿酸経由にシフトしていた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

当初想定していたバイオマーカーのみならず、エネルギー代謝のバランスを司る物質を候補として考慮に入れることになり、想定していたよりも解析に時間を要したため。

今後の研究の推進方策

メタボローム解析の結果より、髄膜瘤発症のメカニズムの一因として、アミノ酸代謝・脂質ケトン代謝・糖代謝に関わるエネルギー代謝のバランスをコントロールする物質が候補として浮上した。今後は、候補となるマーカーによりフォーカスしていきたい。

次年度使用額が生じた理由

コロナウイルスの流行により、自宅待機の時間が増え、相対的に研究室への出入りが一時的に制限された。また外来患者の一時的な減少により、紹介患者の一時的な減少が生じたため。次年度使用計画として、羊水、血清を含めたメタボローム解析を行う。

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公開日: 2021-12-27  

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