研究課題/領域番号 |
18K08990
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
平石 哲也 新潟大学, 脳研究所, 助教 (80515734)
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研究分担者 |
大石 誠 新潟大学, 脳研究所, 准教授 (00422593)
棗田 学 新潟大学, 脳研究所, 助教 (00515728)
永橋 昌幸 新潟大学, 医歯学総合病院, 研究准教授 (30743918)
藤井 幸彦 新潟大学, 脳研究所, 教授 (40283014)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 悪性髄膜腫 / プレシジョンメディシン / 遺伝子パネル / ドライバー遺伝子 / 腫瘍細胞培養 |
研究実績の概要 |
「遺伝子パネルを利用することで悪性髄膜腫固有のドライバー変異同定可能である」という研究仮説を立てて本研究を計画した.髄膜腫自体の腫瘍細胞培養株樹立は,持続継代を期待しなければ比較的容易に培養可能であったが,安定して治療実験を行えるような持続継代株を樹立するのが困難であった.症例によってはTERT遺伝子を導入しての治療実験を試みたがその手法での細胞株樹立はできなかった.結果的に臨床的および組織学的悪性度の高い腫瘍で2系統の独自の腫瘍培養細胞株で樹立可能であった.希少固形腫瘍での腫瘍細胞株樹立も可能であった. また,希少固形腫瘍で残念ながら継代持続が可能な腫瘍細胞培養株が樹立できなかったものの,本学独自の遺伝子パネル検査を施行した症例で,当初Diver遺伝子異常としてBRAF遺伝子異常を有することが判明し,海外の共同研究施設で精査を行った結果,C11orf95/RELA遺伝子異常を有するAnaplastic ependymomaの可能性があることが判明した症例を認めた. 悪性髄膜腫の遺伝子異常基盤は,非常に多様であり個別化治療の確立が重要であることがわかった.悪性髄膜腫での腫瘍細胞樹立株は,研究課題22K16652 “難治性髄膜腫に対するSSTR2aを標的とした近赤外光線免疫療法の開発”で引き続き,希少固形腫瘍での腫瘍細胞樹立株は研究課題22K09251 “希少悪性脳腫瘍への独自腫瘍細胞株を用いた薬剤スクリーニングによる新規治療法開発”で治療実験に利用していく予定である.
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