本研究のリサーチクエスチョンである「「頚動脈狭窄による脳循環不全が脳からのアミロイドの排出を阻害し、沈着したアミロイドが認知機能障害をきたす。また、その可逆性をヒトで検証する。」に関し、前半はこの検討を行うのに、アミロイドPETを行うことは必ずしも適していないことが示唆された。後半は、「頚動脈狭窄による脳循環不全の改善認知機能が改善する」メカニズムは、アルツハイマー病で沈着するアミロイドの洗い出しであることが示された。このことから脳循環を改善することによりアルツハイマー病は症状改善をもたらすのではないかというこれまでの仮説をうらずける結果と思われる。
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