研究課題/領域番号 |
18K09022
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研究機関 | 福井大学 |
研究代表者 |
大木 央 福井大学, 学術研究院医学系部門(附属病院部), 講師 (10771074)
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研究分担者 |
松峯 昭彦 福井大学, 学術研究院医学系部門, 教授 (00335118)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 外反母趾症 / 母指CM関節症 / カスタムメイドインプラント |
研究実績の概要 |
外反母趾および母指中手手根関節症(CM関節症)の手術症例を対象にCT撮影を行い、DICOMデータを元にインプラントの設計を行なっている。数例の症例で通常の撮影条件よりもスライス厚を小さくして撮影したCTを用いたが、対象部位が小さいため十分なデータが得られていないことが判明した。1mmスライスでは外反母趾の中足骨骨きり面やCM関節症の中手骨関節面と舟状骨関節面の精確な形状の情報が設計に必要な精度で得られなかった。CT撮影のプロトコルを再検討し、CAD上での設計を再開している。CAD上での外反母趾モデルおよびCM関節症モデルの作成は可能となり、数例のモデルを作成している。また、CAD上で手術操作を加えた後の骨モデルの作成も可能になっており、こちらも数例のモデルの作成に成功している。これらを元に手術操作モデル作成プロトコルを構築し、カスタムインプラントの作成を行う準備を進めている。カスタムメイドを行う以上、手術操作の加わった後の骨モデルを一定の条件で作成できることは非常に重要であると考えている。現在、サンプルとしてのインプラントの試作段階に入っている。最適な形状のインプラントデザインを検討している。手術手技的に挿入可能かつ軟部組織との干渉がない形状を検討している。また力学的にもより強固で、また個々の患者の骨形態に適切に適合するよう設計している。優れていると考えられるデザインが数種類あり、それぞれ検討する必要があると考えている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
CTデータの取得に際し、想定していたよりも多くのデータが必要であったため。数例の症例で通常の撮影条件よりもスライス厚を小さくして撮影したCTを用いたが、対象部位が小さいため十分なデータが得られていないことが判明した。1mmスライスでは外反母趾の中足骨骨きり面やCM関節症の中手骨関節面と舟状骨関節面の精確な形状の情報が設計に必要な精度で得られなかった。現在、0.5mmスライスで再度モデル作成を行っている。
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今後の研究の推進方策 |
サンプルインプラントの形状を絞り込み、実際の手術時に合わせて作成する。上記のCADデータ上のモデルをFEMモデルに変換する。このデータはインプラント作成を委託する外部企業と供用する必要性があり、業者との折衝が必要で、順次行っていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究が遅れており初年度に購入予定だった物品の購入を見合わせたため次年度使用額が生じた。 未使用額を次年度に持ち越して3次元有限要素法(FEM)解析用のPC、ソフト等を購入する予定である。
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