研究課題
成熟期にHMGB2を筋内に欠失させた際の筋内脂肪浸潤もしくは異所性骨化の出現程度を検討するために、骨格筋特異的なHMGB2 KOモデルが有用と考え、CRISPR/Caシステムを用いて翻訳開始地点を含む第2エキソンから第4エキソンまでを欠損させた条件付きKOマウスの作製に取り組んできた。コロナ禍の中で動物実験施設への立ち入りが制限されるなど、困難を極めたが、この度ようやくinjectionが成功し、genotypeにより上記マウスの作製が確認された。当該マウスは近日東北大学より鹿児島大学へ輸送される予定である。マウス作製に時間を要していた間に、申請者らはin vitroの実験を進めた。マウス骨髄由来間質系細胞であるST-2をBMP-2で誘導した際、Hmgb2をsiRNA (siHmgb2)でノックダウンすると、骨細胞分化でなく脂肪細胞分化が誘導された。これがBMP刺激時の特有の現象なのか検討するため、5-azacytidine (5-AZA)による分化誘導系でsiHmgb2の効果を検討した結果、5-AZAによって誘導された脂肪細胞分化は、やはりsiHmgb2により有意に促進し、Fabp4発現で2倍程度となった。骨芽細胞分化においては、5-AZAによる誘導自体は弱いが、siHmgb2の影響はなく、軟骨細胞分化(Col2a1)も同様であった。筋細胞分化については3週以上経過してもマクロ的にmyotubeは出現しないもののマーカーについてはmyosis heavy chain 2 (Myh2)が上がってくる条件で、siHmgb2はこれを抑制した。
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すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (19件) (うち査読あり 16件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (4件) (うち招待講演 4件) 図書 (2件)
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