研究課題/領域番号 |
18K09040
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
藤原 浩芳 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 客員講師 (90381962)
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研究分担者 |
大久保 直輝 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (60816578)
小田 良 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (80516469)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 体内時計 / 器官培養 / 関節炎 |
研究実績の概要 |
疾患モデル動物を用いて関節炎を評価するにあたり、まずは正常組織での実験系が確立される必要があると考え、正常な器官での基盤技術の確立を目的とした。これまで正常な器官で実施している器官培養ついて、再度培養時の条件やサンプリングのタイミング、サンプリング時の軟部組織等の処理等についても検討を行い、長期の培養を行うことが可能となるように基盤技術として確立することを目的とした。現状では2-3週間程度の安定した器官培養の観察が可能となった。今後は4週間以上の長期培養が安定的にできるような技術の獲得と確立および関節炎を評価するのに適した培養条件の詳細な検討を行う予定である。また、これまで行ってきた骨組織の器官培養だけでなく、骨組織とともに関節の生理の中で重要な役割を果たすと考えられている軟部組織(本実験では半月板を採取)についてもサンプリングを行い正常な器官で培養およびデータの採取を行った。半月板をふくむ軟部組織は正常組織でも各種の各種疾病においてもその機能や病態に大きくかかわっているため、骨組織に加えて軟部組織で安定的に観察および評価が可能な実験系の確立を目的とする。今後は本実験系の評価に適した疾患モデル動物についての検討、およびどのような項目(具体的には関節炎を評価するのに適した炎症性マーカーや軟骨基質の代謝マーカーの選定や病理組織像による評価を予定している)を用いて評価でを行うのかを決定し、実際の評価を行う実験系の確立を行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
基盤技術として、正常組織での組織培養系の実験系の構築ができつつある。またサンプルの採取方法を見直すことで従来は評価できていなかった軟骨や半月板などの軟部組織の観察が可能になった。
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今後の研究の推進方策 |
今後は適切なモデル動物の選定とそのサンプルの採取方法およびデータを取得するにあたっての長期間の培養に対する適切な条件の詳細を検討し、正常組織での実験系の確立を行うと同時に本実験系に最も適したモデル動物の選定、およびそのモデル動物での評価項目を検討・決定し、本研究課題が目的としているデータの取得・解析を行う。引き続き京都府立医科大学統合生理学教室の指導のもと、大学院生の協力を得て実験を遂行する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
技術基盤確立のための、従来から維持されているマウスを用いて正常器官を用いた実験を継続していたが、今後はモデルマウスの導入し、実際にデータ採取を行う予備実験開始し、実験系を確立する予定である。
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