研究課題/領域番号 |
18K09045
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
坂本 優子 順天堂大学, 医学部, 准教授 (90465047)
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研究分担者 |
本田 由佳 順天堂大学, 医学部, 非常勤助教 (40749553)
時田 章史 順天堂大学, 医学部, 非常勤講師 (60260890)
鈴木 光幸 順天堂大学, 医学部, 准教授 (90449059)
荻島 大貴 順天堂大学, 医学部, 先任准教授 (90327784)
松岡 正造 順天堂大学, 医学部, 准教授 (70437466)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 妊婦 / ビタミンD / 25(OH)D / 乳幼児 / O脚 / 前向き観察研究 / 紫外線暴露量 / ビタミンD結合タンパク |
研究実績の概要 |
本年は、まず、対象妊婦に対して、ビタミンD欠乏のリスク因子として知られるVitD結合蛋白(VDBP)のphenotypeを同定した。そして、VDBPのphenotypeの違いが、VitD摂取量と血清25(OH)D(25D)濃度の関係に与える影響を検討した。結果として、食事からと紫外線からのVitD摂取量の合計が摂取基準の15ug/日以上の場合、VitDとの結合力の強いVDBP phenotype群と、強くないphenotype群に25Dの差はなかったが、15ug/日未満の場合は結合力の強いphenotype群の25Dが有意に高かった。よって、日本人妊婦は、VitDとの結合力が強いVDBPを持たない場合、VitD摂取量が摂取基準に満たないと血中ViD濃度が低くなる可能性があった。 また、対象妊婦から出生した児の下肢アライメントの解析が進み、正常児の下肢アライメントの推移を検討することができた。そして、下肢アライメントに胎児期及び乳児期のビタミンD充足状態が関係するかを検討した。全症例の3,6,12,18ヶ月の下肢のO脚度(Tibio femoral angle)の平均は、25(OH)D 12ng/mL未満の欠乏症例を含めても、のぞいても同等だった。18カ月のO脚に影響を与えている因子をCox比例ハザードモデルで検討すると、生後3ヶ月の脚の角度、生後3ヶ月から生後18ヶ月までのTFAの角度変化量がリスクであることが分かったが、それ以上に出生月の屋外の自然UVレベルが少ない時期、11月から3月に生まれていることが大きなリスクであることが明らかとなった。その他、様々な生活環境、例えば紫外線暴露のすくなさや完全母乳栄養などを検討したが、リスクとは言えなかった。
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