研究成果の概要 |
巨大骨欠損に対し,A.C.Masqueletにより提唱された二段階骨再建法(Masquelet法)は臨床において良好な結果が得られている.しかし線維膜についての基礎研究の報告はあるものの骨欠損部の生物学的活性についての報告は少ない.そこでラット大腿骨巨大骨欠損モデルの骨欠損部環境について評価した. その結果,Masquelet法の骨欠損部の間質では,線維膜によって異物反応による炎症性肉芽組織や異物肉芽腫形成が抑えられていた.さらに,サイトカインによる破骨細胞誘導の促進が起こり,骨代謝が活性化することで新生骨置換に有利な環境となっていることが推察された.
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