悪性骨軟部腫瘍、特に軟部肉腫の抗腫瘍薬に対する耐性化が大きな問題である。本課題では、悪性骨軟部腫瘍の生物学的特性について研究を行い、特に薬剤耐性の観点からみたPrecision Medicineの基盤について、以下の3点を中心とした研究成果を得た。(1)軟部肉腫における代表的な治療薬であるeribulin(Eri)に対する効果が、末梢血免疫関連マーカーを用いて予測可能であること。(2)Beta-tublin3の発現がEriの薬剤耐性のバイオマーカーとなること(3)骨巨細胞腫において、β-cateninの核内移行を評価することで、抗RANKL抗体投与後の骨硬化を予測することが可能であること。
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