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2021 年度 実績報告書

Riluzoleの脊髄損傷治療薬としての作用機序の電気生理学的解明

研究課題

研究課題/領域番号 18K09077
研究機関和歌山県立医科大学

研究代表者

筒井 俊二  和歌山県立医科大学, 医学部, 准教授 (70423960)

研究分担者 谷口 亘  和歌山県立医科大学, 医学部, 客員研究員 (20453194)
山中 学  和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (30597084)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2022-03-31
キーワードリルゾール / 神経障害性疼痛 / 鎮痛
研究実績の概要

昨年度までの電気生理学的手法を用いた研究結果より、筋萎縮性側索硬化症(ALS)の治療薬であるRiluzoleが脊髄後角ニューロンにおいてGABAA受容体を介した細胞膜過分極作用により、脊髄レベルにおいて鎮痛作用を有することが明らかとなった。そこで本年度はRiluzoleの鎮痛作用を多角的に証明すべく、行動学的手法により検討した。具体的には5~7週齢のSD雄性ラットを用いて神経障害性疼痛モデルラット(SNIモデルラット)を作成した後、術後7日目においてRiluzoleを腹腔内投与(4mg/kg)し、機械刺激性痛覚過敏反応の程度を測定するvon Frey テストによって疼痛評価を行った。短期間によるRiluzoleの作用を検討する為、Riluzoleは単回投与とし、計測時点はRiluzole投与前、投与後1・6・12・24時間後に設定、足底刺激に対する逃避反応回数を測定した。Riluzole投与群の刺激逃避反応回数は、非投与群のコントロール群と比較して投与後1時間時点において統計的有意差をもって減少していた。しかしながらグループ間の差は徐々に消失し、Riluzole投与後6時間以降は2群間における刺激逃避反応回数に統計的有意差はみられなかった。以上の結果から、Riluzoleの単回投与は、神経障害性疼痛モデルラットにおいて機械的アロディニアを短時間軽減する効果を有することが明らかとなった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Anti-allodynic and promotive effect on inhibitory synaptic transmission of riluzole in rat spinal dorsal horn2021

    • 著者名/発表者名
      Ryo Taiji, Manabu Yamanaka, Wataru Taniguchi, Naoko Nishio, Shunji Tsutsui, Terumasa Nakatsuka, Hiroshi Yamada
    • 雑誌名

      Biochemistry and Biophysics Reports

      巻: 28 ページ: 101130

    • DOI

      10.1016/j.bbrep.2021.101130

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] リルゾールの神経障害性疼痛抑制作用と脊髄後角におけるシナプス伝達抑制作用2021

    • 著者名/発表者名
      太地良, 山中学, 谷口亘, 西尾尚子, 曽根勝真弓, 筒井俊二, 中塚映政, 山田宏
    • 学会等名
      第36回日本整形外科学会基礎学術集会

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公開日: 2022-12-28  

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