研究課題
変形性膝関節症(膝OA)の早期の病態解明を目指し、研究代表者のグループの過去の研究成果をふまえ、骨棘と内側半月板逸脱(MME)とヒアルロン酸分解の機序について、基礎及び臨床の両面から病態解析を行った。[1] MMEと脛骨骨棘幅の関連:研究代表者のグループは、過去に示した「MRIに評価できる膝OA構造変化の中で、MMEと最も関連する病変は、骨棘を骨成分に加え軟骨成分まで評価した場合の脛骨近位内側骨棘幅であることを初期膝OA患者を対象に示した。本研究では、本学スポートロジーセンターにて展開中の高齢者住民コホート・文京ヘルススタディー(BHS)の1,000名超のデータを用い、過去に示した「MMEの脛骨近位内側骨棘幅との関連」が、広く一般的に認められ、さらにMMEは脛骨近位内側骨棘幅と関連しかつ高い一致率を示すことを示した(Sci Rep 2023;13:22805. doi: 10.1038/s41598-023-49868-7)。[2] 半月板前方逸脱と脛骨前方骨棘の関連: 内側半月板逸脱は、内方(MME)のみではなく、前方にも認めることは知られていた。しかし、その病態についての検討はなかった。われわれは、BHSの1,000名を超える高齢者のデータを用いて、膝OAの重症度と比例して内側半月板は前方にも逸脱し、その程度が脛骨前方の骨棘幅と関連することを示した(Osteoarthr Cartil Open. 2023;5:100364. doi: 10.1016/j.ocarto.2023.100364)。
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