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2022 年度 実績報告書

変形性膝関節症の滑膜炎の機序解明と制御

研究課題

研究課題/領域番号 18K09083
研究機関順天堂大学

研究代表者

金子 晴香  順天堂大学, 医学部, 准教授 (50445516)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2023-03-31
キーワードパールカン / TGF-β / 滑膜炎 / 軟骨下骨 / 骨棘 / Smad2 / 変形性膝関節症 / プロテオグリカン
研究実績の概要

本研究は,変形性膝関節症(膝OA)における滑膜に発現するプロテオグリカンであるパールカンの機能および軟骨下骨や骨棘病変との関連を分子レベルで解明し, 膝OAの滑膜炎を制御しうる分子を探索することを目的とする. 膝OAマウスモデルを用いて, パールカンの発現の有無による滑膜の炎症性メディエーターの発現の違いの検出し, 炎症性メディエーターと軟骨下骨及び骨棘の変化を評価し, その炎症性メディエーターの下流シグナルの解析を行った.
2021年度までに, 膝OAモデルを作成したマウスにおいて, 滑膜パールカンが欠損すると組織学的滑膜炎がコントロールに比べ強く,TNFα, TGF-β, CCL21,VEGF,CD31, CD68およびCCR7の発現が上昇することを示した. さらに, 滑膜パールカン欠損マウスおよびコントロールマウスより採取した滑膜をTGF-βで刺激しウエスタンブロット法で解析すると, パールカン欠損滑膜では, 下流シグナルであるp-Smad2/3の発現が低下していたが, パールカンを添加することにより濃度依存性にp-Smad2/3は回復することを示した. 膝OAモデルの初期段階を追加評価し, 膝OA早期において, 滑膜パールカン欠損マウスは滑膜炎が強い一方, 骨棘変化はコントロールマウスに比べて少ないことを示した.
2022年度は, 初期膝OA滑膜においても滑膜パールカンが欠損するとTGF-βの発現が上昇していることを示した. すなわち滑膜パーレカン欠損マウスで, 膝OA初期段階で骨棘の形成が抑制され、滑膜炎が活性化され, 滑膜のパーレカンが、滑膜のSmad2のリン酸化を介してTGF-β経路に影響を与える可能性があることが示唆された.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] パールカン遺伝子変異による軟骨異常を解析する細胞モデルの構築2022

    • 著者名/発表者名
      白崎駿, 中田智史, 山下由莉, 金子晴香, 石島旨章, 櫻井英俊, 平澤恵理
    • 学会等名
      第37回日本整形外科学会基礎学術集会

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公開日: 2023-12-25  

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