我々は癌骨転移患者データベースを構築し長期追跡することにより、転移性骨腫瘍に対する骨修飾薬・放射線治療不応性にかかわる因子を明らかにすることを目的とした臨床研究を立案し遂行した。222例の登録症例を対象に解析を行った。多変量解析の結果、放射線治療反応性が良好な群は不良群に比較し優位に生存率が高かった。また原発癌では胃がん、すい癌、胆のうがんが有意に生命予後不良であった。骨修飾薬の長期的効果について、放射線治療後の転移巣骨硬化所見に有意に寄与する因子は 原発癌(前立腺がん、乳がん、肺がんで反応性良好)であった。これらの癌腫では転移骨の骨強度が上昇し骨関連有害事象発症率は有意に低値であった。
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