研究課題/領域番号 |
18K09104
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
高尾 正樹 愛媛大学, 医学系研究科, 教授 (30528253)
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研究分担者 |
佐藤 嘉伸 奈良先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 教授 (70243219)
大竹 義人 奈良先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 准教授 (80349563)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 立位撮影3DMRI / 股関節 / 仙腸関節 / 腸腰筋 / 立位荷重負荷 |
研究実績の概要 |
立位および仰臥位で股関節および腰仙椎の3D-MRIを撮像し、立位荷重負荷による三次元的な腰仙椎のアライメント変化とそれに伴う股関節の動態(安定性)を解析し、股関節疾患における立位負荷下での股関節安定性および関節唇、関節軟骨、関節包靭帯、周囲筋肉の構造変化を明らかすることを目的であった。まず撮影条件および精度検証のため、乾燥骨と用いた専用ファントムを作成し、臥位と立位を模擬した撮影を行い精度を検証し、測定誤差は0.127°であることをしめした。 次に20歳代の健常人ボランティア20名を対象に臥位、立位のMRIを撮影した。健常人は臥位から立位で仙腸関節は1°後傾、仙骨傾斜は3°後傾し、骨盤傾斜は4°後傾していた。男女別でみると女性の方が臥位から立位で1°程度仙腸関節は後傾していた。本結果は、2020年に第14回日本CAOS研究会・第26回日本最小侵襲整形外科学会で、優秀web presentation賞を受賞し、日本コンピュータ学会講演論文賞を受賞した。健常人では臥位、立位間の股関節不安定性を検証できなかったため、健常男性5名に対して、様々な股関節の肢位での股関節の前後安定性に重要とされる大腰筋腱の走行の解析を行った。大腰筋腱の寛骨臼前壁、大腿骨頭部での走行経路をFABER肢位から中間位の過程で分析したが、その部位は肢位により変化はなく、Psoas Valley部と大腿骨頭内下方であった。大腰筋腱の滑動部位は限定的で、同部位での物理的干渉を避けることが大腰筋腱のSnappingやIrritationの予防や治療として重要であることが示唆された。
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