研究課題/領域番号 |
18K09106
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
三浦 靖史 神戸大学, 保健学研究科, 准教授 (60346244)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 関節リウマチ / リウマチ滑膜線維芽細胞 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、TL1AとDR3、LIGHTとHVEM・BTLA、FasLとFASの3つのTNF/TNFレセプターシグナル伝達経路に共通したデコイ受容体として機能し、同時にリガンド作用も有するヒトに特異的なTNFデコイレセプターDecoy receptor3(DcR3)をシグナル制御のコア分子として捉えた、関節リウマチ(RA)滑膜細胞のアポトーシス誘導・増殖抑制を介した、既存の分子標的治療と異なる免疫抑制による副作用を伴わない新しいRA治療法の標的分子確立に関する基礎的検討を行うことである。 当期間中に、DR3により発現が制御される遺伝子群を明らかにしたので「DR3はリウマチ滑膜線維芽細胞における様々な遺伝子の発現を制御する」のタイトルで2020年8月に開催された第64回日本リウマチ学会総会・学術集会にて報告した。 一方で、FasLがRA滑膜線維芽細胞において多様な遺伝子の発現を制御していることを明らかにした成果は、科学雑誌Experimental and Therapeutic Medicineに「Expression profiling of genes in rheumatoid fibroblast-like synoviocytes regulated by Fas ligand using cDNA microarray analysis」のタイトルの論文が2020年11月にアクセプトされ、掲載待ちの状況である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルス感染症の流行のため、関節リウマチ患者の人工関節手術数が減少し滑膜組織の供給が滞りがちであること、また、施設での研究活動制限が発令されたこと、また、国際学会への出席も困難となったことから、研究活動が全般に制限されている。RA滑膜線維芽細胞をDcR3、TL1A、LIGHT、FasL、DR3によって刺激後にRNAを抽出して、RA滑膜線維芽細胞において発現制御される遺伝子のリガンドの相違による誘導遺伝子の相違の解析と発現の検討を行っているが、また、当初の予定より遅れ気味に進展していると考えている。
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナウイルス感染症のため先行きを見通すことが困難な状況にあるが、研究に必要な関節リウマチ滑膜の収集を、協力機関の協力を得て進める。現在の遺伝子解析を進め、研究計画に従い、インターロイキン-12B(IL-12B)、トリプトファンヒドロキシラーゼ1(TPH-1)、 centrosomal protein 70 kDa(Cep70)、Cadherin-2(CDH2)に次ぐ標的候補分子の発現促進及び抑制がアポトーシス誘導と細胞増殖に及ぼす影響について検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルス感染症流行のため、海外出張が不可能となり当初発表予定であった国際学会に演題応募を行うことができなかったため。
令和3年度の早期に次年度使用分について使用を完了する予定である。また、本年度、再度、関連する領域の国際学会への演題応募を行う予定である。
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