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2022 年度 実施状況報告書

DcR3が制御するシグナル分子を標的とした関節リウマチ新治療の検討

研究課題

研究課題/領域番号 18K09106
研究機関神戸大学

研究代表者

三浦 靖史  神戸大学, 保健学研究科, 准教授 (60346244)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2024-03-31
キーワード関節リウマチ / リウマチ滑膜線維芽細胞 / デスレセプター
研究実績の概要

本研究は、膠原病のひとつで、その中でも最も患者数が多い慢性の多発性関節炎による関節破壊と身体障害を引き起こす関節リウマチを対象としている。本研究の目的は、TL1AとDR3、LIGHTとHVEM・BTLA、FasLとFASの3つのTNF/TNFレセプターシグナル伝達経路に共通したデコイ受容体として機能し、同時にリガンド作用も有するヒトに特異的なTNFデコイレセプターDecoy receptor3(DcR3)をシグナル制御のコア分子として捉えた、関節リウマチ(RA)滑膜細胞のアポトーシス誘導・増殖抑制を介した、既存の分子標的治療と異なる免疫抑制による副作用を伴わない新しいRA治療法の標的分子確立に関する基礎的検討を行うことである。
これまでに、当科研費の支援を受けてFasLならびにTL1AによってRA滑膜線維芽細胞において多様な遺伝子の発現を制御していることを明らかにした成果は、複数の科学雑誌に投稿して掲載されている。
当期間中に、DR3により発現が制御される遺伝子群に関する解析を継続して行って、LIGHT regulated gene expression in rheumatoid synovial fibroblastsのタイトルで、DR3のリガンドであるLIGHTによって制御される一連の遺伝子群に関する解析結果を科学論文として執筆して、科学雑誌Experimental and Therapeutic Medicineへの投稿を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

新型コロナウイルス感染症の流行は引き続き研究全般の進捗に影響を与えている。リウマチ滑膜組織の供給の減少、また、国際学会への出席が引き続き困難であること、研究協力者の異動から、研究活動が全般に制限されている。そのため、RA滑膜線維芽細胞において発現制御される遺伝子のリガンドの相違による誘導遺伝子の相違の解析を中心に行っているが、当初の予定より遅れ気味に進展していると考えている。

今後の研究の推進方策

研究期間延長の最終年度となるため、引き続き遺伝子解析を進め、研究計画に従い、インターロイキン-12B(IL-12B)、トリプトファンヒドロキシラーゼ1(TPH-1)、 centrosomal protein 70 kDa(Cep70)、Cadherin-2(CDH2)に次ぐ関節リウマチの病態形成に関与する候補遺伝子についての解析を進める。また、関連する学会への参加を通じて最新の情報を収集して、研究の促進に繋げる所存である。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウイルス感染症流行のため、海外出張が不可能となり当初発表予定であった複数の国際学会に演題応募を行うことができなかったため。また、研究の進捗が遅れたため。
令和5年度に次年度使用分について使用を完了する予定である。また、本年度、再度、複数の学会に参加を行う予定である。

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公開日: 2023-12-25  

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