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2019 年度 実施状況報告書

変形性関節症の病態評価、早期診断を目指した新規血清中バイオマーカーの開発

研究課題

研究課題/領域番号 18K09122
研究機関藤田医科大学

研究代表者

山田 治基  藤田医科大学, 医学部, 客員教授 (40146626)

研究分担者 土田 邦博  藤田医科大学, 総合医科学研究所, 教授 (30281091)
吉村 典子  東京大学, 医学部附属病院, 特任教授 (60240355)
森田 充浩  藤田医科大学, 医学部, 准教授 (80511287)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード変形性関節症 / バイオマーカー
研究実績の概要

我々のこれまでのOAバイオマーカー研究は膝関節や股関節症などの下肢の関節に着目してきたが、これらの関節は荷重関節であり、体重や体形などのメカニカルストレスの影響は大きく、更に外傷歴を伴う場合もあり、交絡因子は多い。それに対して、手指関節は荷重関節ではなく、変形性関節症の発症も他の関節に比べ早期に顕在化することから、OA早期発見のためのバイオマーカー検索するにあたって適していると思われた。手指の変形性関節症(hand osteoarthritis, HOA)は、多関節を含む疾患であり、HOAによる手の機能低下や痛みは、ADL や QOL に大きな影響を及ぼす。本邦における一般住民コホート研究において、有病率は、91.5%であり、重症例は39.8%とされているが、バイオマーカー研究はほとんどされていないのが現状である。これらのことから、HOAを対象にしたバイオマーカーを検索することとした。 研究方法としては、当病院の外来で、手指関節に疼痛を訴え、当研究に同意された患者を対象とする。HOAは、下記の診断基準に従う。診断基準としては、前月のほとんどで痛み、疼きもしくはこわばりを認め、下記の4つのうち3つ以上を満たすものとした。10関節は両側の示指・中指のDIP・PIP関節、母指CM関節とした。1)10関節のうち2つ以上の硬性腫脹、2)MP関節の腫脹が2つ以内、3)2つ以上のDIP関節で硬性腫脹、4)10関節のうち1つ以上の変形

採血サンプルは当施設のバイオバンクを利用し、電子カルテとバンク検体管理システムとの連携を図っている。現在倫理委員会の承認を得て、サンプル収集中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

我々のこれまでのOAバイオマーカー研究は膝関節や股関節症などの下肢の関節に着目して研究を進めてきたが、有意な結果を得ることが出来なかった、理由として、これらの関節は荷重関節であり、体重や体形などのメカニカルストレスの影響は大きく、更に外傷歴を伴う場合もあり、交絡因子は多いことが考えられた。それに対して、手指関節は荷重関節ではなく、変形性関節症の発症も他の関節に比べ早期に顕在化することから、OA早期発見のためのバイオマーカー検索するにあたって適していると思われた。手指の変形性関節症(hand osteoarthritis, HOA)を対象にしたバイオマーカーを検索することへ方向転換することとなり、遅れが生じた。

今後の研究の推進方策

今後の解析方法としては既知のOAに対するバイオマーカー候補(COMP、HA、CTS-Ⅱ、KS、LECT2、PRDX6、lactotransferrin)の濃度をEnzyme-Linked Immuno Sorbent Assay (ELISA)を用いて測定する。更に、プロテオミクスを用いて新規バイオマーカーを検索する。最終的に、上記診断基準に沿って、HOAとnon-HOAを分別し、更に、患者情報(年齢、性別身長、体重、BMI、既往歴、外傷歴の有無)、X線所見を合わせて、統計学専門家と協力して、統計学的処理を行い、バイオマーカーとしての妥当性を検証する予定である。

次年度使用額が生じた理由

購入予定のパソコンが新型コロナの影響で購入が出来なくなったため。

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公開日: 2021-01-27  

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