研究課題
開発マーカ一体型穿刺針試作が完成し、1)開発マーカが穿刺針からスムースにリリースされるか、2)上市金単体一体型穿刺針とリリースの差異があるか、の2点の検討を行った。その結果、1. 臨床応用評価用試作品は、マーカ留置のスムース性は良好であり、平行、角度穿刺においても同等の結果であった。標的部位へ正確にリリースするための、穿刺 操作の若干の練習は必要である結果であった。イヌを用いた、動物実験を行った。以下4点の評価を行った。1.超音波、MRI の各マーカの信号強度、アーチファクトを評価する、2.刺入性、および開発マーカリリース時の円滑性が以前に実施したファントム評価 と同様、円滑であるか評価を行う、 3.開発マーカが前立腺内部に留置される過程で、マーカ本体の挫滅の有無、強度を確認する、4.開発マーカが前立腺内部に留置される過程で、意図した留置部位からの移動、遊走がないか評価する。超音波を用いた実験結果として、開発マーカ二種ともに、音響陰影が最小化されていることが確認された。穿刺針からのリリース時、前立腺内部で挫滅することなく、すべて意図した部位 にスムースに留置が可能であった。 開発品は音響陰影の観点から優位性が確認できた。MRI撮像試験では、マーカそのものに起因するアーチファクトを評価する目的の Spin echo-T1W 画像に おいて、開発品のアーチファクトが、従来品と比較しても、最小で、明瞭なマーカ像 が得られた。 一方、T2w 画像では、マーカ植込み時、穿刺操作が加わることで一時的な血腫生成に 伴うアーチファクトがマーカ像周囲に発生する。結果、マーカのアーチファクトは、 マーカ像と血腫像との両者に起因する合成像として評価可能であったが、従来品と比 較して、開発品のアーチファクトが総合的にも最小であることが確認された。
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