研究課題/領域番号 |
18K09157
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
米山 徹 弘前大学, 医学研究科, 助教 (50587649)
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研究分担者 |
畠山 真吾 弘前大学, 医学部附属病院, 講師 (10400136)
飛澤 悠葵 弘前大学, 医学研究科, 助教 (70623768)
大山 力 弘前大学, 医学研究科, 教授 (80282135)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | リキッドバイオプシー / 前立腺癌 / 糖転移酵素 |
研究実績の概要 |
前立腺癌検診の普及により早期前立腺癌が発見される件数が急増しているが、治療法の選択基準は明確になっていない。その理由は悪性度や治療後の再発率あるいは治療効果を正確に反映するバイオマーカーが存在しないからである。私たちは前立腺癌の発癌、悪性化、去勢抵抗性獲得を反映する前立腺癌細胞表面の糖鎖構造やその合成に関わる糖転移酵素など、前立腺癌診断、悪性度評価に有用な糖鎖性分子を同定してきた。本研究では、Cell free DNA (cfDNA)やCirculating tumor Cell (CTC)における糖転移酵素や糖鎖構造を定量検出する新規Liquid biopsy 法の確立とその手法が前立腺癌の悪性度評価あるいは治療効果のサロゲートマーカーとなり得るか検証する。平成30年度は、共焦点イメージサイトメーターによる前立腺癌患者の全血からのCTC 検出法の確立と前立腺癌患者の全血から分離したcfDNA 中の糖転移酵素のddPCR による発現量検出法の確立を試みた。健常人あるいは、種々の前立腺癌患者の末梢血検体からcfDNA を抽出し、droplet digital PCR により、I 抗原O-glycan の合成に関連するGCNT2 糖転移酵素の発現を検出可能かどうか検証した。その結果、共焦点イメージサイトメーターでのCTC検出は、困難であり、確立には至っていない。一方cfDNA中のB4GALNT4やGCNT2糖転移酵素遺伝子の発現は、検出可能であることを確認した。これらの研究成果を今後日本、欧州、および米国の各泌尿器科学会で発表を検討している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
H30年度の研究実施予定であった 1. 共焦点イメージサイトメーターによる前立腺癌患者の全血からのCTC 検出法の確立 2. 前立腺癌患者の全血から分離したcfDNA 中の糖転移酵素のddPCR による発現量検出法の確立 のうち、1のCTC検出法の確立についてCTCを安定して検出する方法の確立に至っていないため、当初の予定通り進捗していない。2については、droplet digital PCRによって目的とする糖転移酵素の発現が検出可能であることを確認した。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、「7.現在までの進捗状況」における2の計画を中心に検討を進め、cfDNAを検体としdroplet digital PCRによる前立腺癌の悪性度を評価する方法の開発を進める。
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次年度使用額が生じた理由 |
CTC検出法にかかる実験計画に関して、技術的な問題から、遅れが生じており、予定していた物品費使用額より少なくなったため、差額が生じた。次年度は、当初の計画通り実験が進行しているcfDNAを検体としたdroplet digital PCRによる前立腺癌の悪性度を評価する方法の開発をさらに推進するため、droplet digital PCR関連の試薬、プローブなどの物品費の購入を増やす必要があり、このために物品費として、差額および翌年度助成金を使用する。
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