前立腺癌細胞株22RV1を親細胞として、新規薬剤カバジタキセルに抵抗性の前立腺癌細胞を樹立した。そのカバジタキセル耐性22RV1では、Survivin mRNAが高発現していた。 in vitroでは、カバジタキセル耐性22RV1にYM155(Survivin mRNAの発現を抑制する小分子)を投与することにより、カバジタキセルの抗腫瘍効果が回復した。さらにin vivoでは、カバジタキセル耐性22RV1細胞を週齢5週の去勢したオスのヌードマウスの皮下に移植したXenograftモデルで、YM155及びカバジタキセルを腹腔内投与したところ、同様に、YM155により、カバジタキセルの抗腫瘍効果が回復した。 in vitroにて、カバジタキセル耐性22RV1に、重粒子照射を行ったところ、照射量依存性に抗細胞増殖効果が認められた。また、IR700Dyeを付着させた抗suruvivin抗体をカバジタキセル耐性22RV1に付着させ、近赤外線を照射したところ、細胞増殖抑制効果が認められた。
|