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2020 年度 実施状況報告書

前立腺癌細胞におけるStARを標的とした治療探索的研究

研究課題

研究課題/領域番号 18K09178
研究機関獨協医科大学

研究代表者

井手 久満  獨協医科大学, 医学部, 教授 (00301383)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2022-03-31
キーワード前立腺癌
研究実績の概要

去勢抵抗性を獲得した前立腺癌細胞において、癌細胞自ら様々なテストステロン合成に関わる酵素を発現し、テストステロンを産生、癌細胞自身の増殖、悪性化に関与している。本研究では、前立腺癌細胞において、コレステロールをミトコンドリア内膜に輸送し、テストステロン合成の律速段階を形成するsteroidogenic acute regulatory (StAR)蛋白質に着目し、StAR蛋白質の発現調整機構および前立腺癌細胞の去勢抵抗性獲得機構の解明を試みた。
StAR発現を調整する転写因子として、Aryl hydrocarbon receptor (AhR)を同定し、前立腺癌浸潤機構の関与を解明報告した(Ide H. et.al.,Hum Cell 30:133-139,2017)。前立腺癌細胞株を用いた検討では、AhRのシグナルは増殖能に変化を及ぼさなかったが、浸潤能に対し抑制的に作用した。さらに、StAR蛋白質の発現抑制は転写因子であるAhRを介していることが、AhRの阻害物質CH223191を用いた検討で見い出した。AhRのライガンドである2,3,7,8-tetrachlorodibenzo-p-dioxin (TCDD)や 3-Methylcholanthrene (3MC)を用いて、AhRの転写活性とStAR蛋白質の発現を検討した。StAR蛋白質発現時の前立腺癌細胞のアンドロゲン依存性の解析と分子プロファイリングのため、siRNAを用いたStAR蛋白質の発現のオン、オフにより、前立腺表面マーカー発現の検討とテストステロン依存性等について、MTSアッセイ系を用いて増殖能を検討した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

SiRNAを用いたStAR蛋白質の発現抑制により、前立腺表面マーカー発現の検討とテストステロン依存性等について、MTSアッセイ系を用いて増殖能を検討している。LNCaP細胞では導入効率が悪く、他のcell lineにて検討した。

今後の研究の推進方策

研究データをまとめて、論文投稿する。リバイスが必要な場合は、追加実験を施行する。

次年度使用額が生じた理由

研究結果の学会報告のための旅費を使用しなかったため。SiRNAを用いたStAR蛋白質の発現抑制により、前立腺表面マーカー発現の検討とテストステロン依存性等について、MTSアッセイ系を用いて増殖能を22Rv1 cellを用いて検討する。また、日本泌尿器科学会等で発表を予定する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2020

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Chemopreventive effects of nanoparticle curcumin in a mouse model of Pten-deficient prostate cancer2020

    • 著者名/発表者名
      De Velasco Marco A.、Lu Yan、Kura Yurie、China Toshiyuki、Inoue Yasuyuki、Nakayama Akinori、Okada Hiroshi、Horie Shigeo、Uemura Hirotsugu、Ide Hisamitsu
    • 雑誌名

      Human Cell

      巻: 33 ページ: 730~736

    • DOI

      10.1007/s13577-020-00337-7

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2021-12-27  

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