研究課題/領域番号 |
18K09180
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
金 伯士 東海大学, 医学部, 助教 (70609338)
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研究分担者 |
小見山 智義 東海大学, 医学部, 准教授 (60439685)
宮嶋 哲 東海大学, 医学部, 教授 (90245572)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 腎細胞癌 / ND1 / ROS |
研究実績の概要 |
本研究は、腎細胞癌ND1変異と非再発生存率の相関をみた臨床的検討、腎細胞癌手術検体におけるND1遺伝子発現量およびタンパク発現量をみた基礎的検討を基盤として、腎細胞癌の増殖、転移および癌細胞内のROS蓄積におけるND1サブユニットの役割の解明を目的とする。前年度は、サンガーシークエンスおよびリアルタイムPCRを行い、5種類の細胞株のうちRCC4/vector alone, RCC4/VHL, ACHN, Caki2に遺伝子変異を認め、RCC4/vector aloneとRCC4/VHLにT3398CおよびA3796Gの共通の変異を認め、ACHNとCaki2にA3480Gの共通の変異を認めた。リアルタイムPCRの結果では、ACHNの遺伝子発現量が最も多く、Caki2の発現量が最も少ないことが分かった。残りの細胞株に関しては同程度の発現量であった。本年度は、RCC4/vector aloneとRCC4/VHL2つの細胞株を用いて、siRNAによるND1遺伝子のノックダウンを開始した。ND1ノックダウンの条件設定に難渋しているが、ノックダウン株で細胞増殖が活性化している所見を得た。また、ArrayScanを用いたROS測定の条件設定も同時進行で行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
ND1 siRNAの条件設定に難渋しており、次年度への課題となる。ROS測定の実験系はほぼ確立されており、siRNAの安定化が研究の律速段階となる。
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今後の研究の推進方策 |
ND1遺伝子のノックダウンの最適条件を決定し、ノックダウン前後でのND1遺伝子および蛋白発現量比較と細胞内ROSの計測を行う。また、ND1遺伝子ノックダウンが細胞増殖能へ与える影響を観察する。
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次年度使用額が生じた理由 |
実験条件の設定に難渋したため繰越金が発生した。次年度の実験および成果発表で繰り越し分も含めて使用予定である。
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