研究課題/領域番号 |
18K09191
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研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
本山 大輔 浜松医科大学, 医学部附属病院, 助教 (00727787)
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研究分担者 |
三宅 秀明 浜松医科大学, 医学部, 教授 (60379435)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 血流解析 / PC-VIPR / 4D flow / ロボット支援下腎部分切除術 |
研究実績の概要 |
我々は交付申請書における研究計画に記したとおり、現在までにロボット支援下腎部分切除術(RAPN)症例におけるMRI/4D PC-VIPR(Four Dimensional Phase Contrast Vastly Undersampled Isotropic Projection Reconstruction)撮像を用いた固有腎動脈の客観的流速(OFV)測定の解析を施行し、以下の知見を得た。 (1)MRI/4D PC-VIPRのDICOMデータを基にしたFROVAⅡ用いた血管形態の3D画像構築および流速測定について、固有腎動脈の描出は一定の質および精度を保ったまま行え、また、これまで行われることのなかった同動脈の複数任意箇所におけるOFV測定も研究計画どおりに可能であることが今回示された。(2)一定の割合で解析不能データが存在することが確認された。収集されたDICOMデータをFLOVAⅡで解析不可能なケースが約2割程度存在し、未承認ソフト特有の不安定性によるものと考えられた。(3)患側固有腎動脈OFVと、術後eGFRの回復速度をはじめとした各種eGFR関連変数との間に相関関係および一定の傾向を認めなかった。すなわち、RAPNにおける術前固有腎動脈OFV測定に臨床的意義を見出すのは困難である可能性がある。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究実績の概要に記したとおり、本研究は交付申請書における研究計画に従って大筋は順調に進展しているが、未承認ソフト特有の不安定性の影響もあり、やや遅れている部分があることは否定できない。
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今後の研究の推進方策 |
本研究は今後以下の順序で推進していく予定である。 (1)本研究におけるデータの収集および解析における課題点を再確認し、改善策を講じる。(2)RAPN領域における各種画像解析について、特に臨床的意義を見出せるものを中心に再解析のうえ必要なデータ収集の継続を試みる。
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次年度使用額が生じた理由 |
前年度繰越予算および今年度請求分予算については、引き続きRAPNにおける3D血流解析をはじめとした、特に臨床的意義の見込まれる各種新鋭的画像解析に関わるデータ収集および解析行程、またこれらに付随する調査、実験補助および学会発表等の費用として要する見込みである。
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