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2018 年度 実施状況報告書

日本人男性における更年期症状とIGF-1およびDHEA-Sに関する横断的研究

研究課題

研究課題/領域番号 18K09208
研究機関順天堂大学

研究代表者

辻村 晃  順天堂大学, 医学部, 教授 (40294053)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワードLOH症候群 / 総テストステロン / DHEA-S / IGF-1 / コルチゾール
研究実績の概要

LOH症候群は加齢による男性ホルモンの低下から生じるものと考えられている一方、他の内分泌学的検討はあまりなされていない。我々はこれまでにLOH症状を有する1086名の男性患者において、内分泌学的検索を行ってきた。平均年齢は50.2 ± 10.3歳、LOH症状を評価するAMSは42.3 ± 11.5であり、比較的LOH症状の強い集団での解析となった。総テストステロン、DHEA-S、IGF-1、コルチゾールはそれぞれ5.1 ± 1.9ng/ml、220.9 ± 102.6μg/dl、138.4 ± 39.9ng/ml、9.6 ± 3.7μg/dlであり、必ずしも低値というわけではなかった。
総テストステロン、DHEA-S、IGF-1、コルチゾールの年齢との相関を検討したところ、総テストステロン値はこれまでの報告どおり、加齢による低下を認めなかった。同様にコルチゾールは加齢により、やや上昇傾向を示すものの統計学的有意差は示さなかった。一方、DHEA-S(R=0.453、P=0.000)、IGF-1(R=0.348、P=0.000)は加齢とともに有意に低下を認めたことから、加齢による症状発現がもととなるLOH症候群に関連している可能性は否定できず、症状との相関解析の意義は高いものと思われた。それぞれの内分泌学的因子とAMSとの関連性については、現在のところ総テストステロン値との関連性のみ解析済みである。その結果、生活習慣因子調整後の重回帰解析にて、AMSの質問項目3、9、17との関連性が明確となった。項目3は発汗過多、項目9は身体的疲労感を意味しており、いずれも身体的要因であった。残った項目17は性欲低下、すなわち性機能要因であり、これまでの報告どおりの結果であった。しかし、驚いたことに総テストステロン値はいずれの精神的要因とも関連性を認めなかった。このことより、精神的要因には他の内分泌学的因子の関わりが強く示唆され、今後、検討する予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

すでにデータの入力が終了しており、統計学的解析を行うのみである。追加のデータ集積は現在のところ、必要ではないものと考えている。

今後の研究の推進方策

解析にあたっては、多方面からのアプローチが必要となることから、専門家とのディスカッションが必要になる。すでに検討会を開始している。

次年度使用額が生じた理由

研究の進行状況により、次年度に繰り越し、研究推進を図るため。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2018

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 男性更年期障害の現状2018

    • 著者名/発表者名
      辻村 晃
    • 学会等名
      第28回臨床内分泌代謝Update
  • [学会発表] 男性力UPのサプリメント2018

    • 著者名/発表者名
      辻村 晃
    • 学会等名
      第18回日本抗加齢医学会総会

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公開日: 2019-12-27  

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