研究課題
これまで子宮内膜症が卵巣機能を低下させるメカニズムについて、PI3K系について明らかにしてきた。昨年はそれを薬剤で制御させるために、子宮内膜症モデルマウスにメラトニンを投与する研究を行った。メラトニンは子宮内膜症の病巣に対しては抑制的な効果は発揮しなかったが、原始卵胞の減少には寄与した可能性があり、現在追試並びにメカニズムを明らかにするための組織学的な検証を行っているところである。既報ではメラトニンが子宮内膜症の病巣抑制に効果を示すというものもあり、その点についてもマウスモデルで再検証するとともに、子宮内膜症の間質細胞の初代培養系を用いた実験でメラトニンレセプターの発現等を確認したうえで、メラトニンが病巣に直接作用するかどうかについて検討したい。またPi3K系以外の経路としてJNK系にも着目し、ヒト検体での検証を行っているところである。
2: おおむね順調に進展している
研究は概ね予定通りに進んでいるが2020年度は実験がCovid19のため中断しており進捗がみられるかどうかわからない。
もしもマウスを用いた実験が行えない場合、遅れを取る場合は、これまでアーカイブ化しているヒト検体を用いた研究を先に行うことも予定している。
同じプロジェクトに対して他の助成金を得られたためその助成金を先に支出にあてたため
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Journal of Reproductive Immunology
巻: 139 ページ: 103104~103104
10.1016/j.jri.2020.103104
The Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism
巻: 104 ページ: 5547~5554
10.1210/jc.2019-00281