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2020 年度 研究成果報告書

羊水塞栓症の病態解明に向けた羊水胎児成分と母体の反応系に関する基礎的研究

研究課題

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研究課題/領域番号 18K09225
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分56040:産婦人科学関連
研究機関浜松医科大学

研究代表者

田村 直顕  浜松医科大学, 医学部, 講師 (90402370)

研究分担者 金山 尚裕  浜松医科大学, 医学部, 副学長 (70204550)
伊東 宏晃  浜松医科大学, 医学部, 教授 (70263085)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード羊水塞栓症 / 播種性血管内凝固 / 凝固線溶系 / 血栓
研究成果の概要

本研究では羊水と母体血液の直接的な接触に注目し、血液凝固線溶系全容を評価できるRotational thromboelastometry (ROTEM)を用いて検討を行い、羊水添加によって用量依存的に血餅硬度が減少したことから、羊水が線溶亢進を惹起するのではなく血小板に作用し脆弱な血餅が形成される結果を得た。さらに、羊水と母体血液の反応をAPCsrおよび内因性トロンビン産性能について検討し、羊水による母体血漿のAPC活性の抑制による血液凝固の促進、増強作用を確認した。これらの結果は、分娩後早期の組織因子経路活性化に伴う血栓形成が羊水塞栓症の発症に関与することを示唆している。

自由記述の分野

周産期医学

研究成果の学術的意義や社会的意義

羊水と母体血液の反応として、羊水は血液凝固反応を促進し血小板凝集を活性化したが線溶亢進を誘導しなかった。羊水によってさらに活性化された組織因子経路のもとでは血小板に影響し、脆弱な血餅がつくられた。これらの結果は、羊水塞栓症による肺動脈塞栓のメカニズムとして、羊水・胎児成分による機械的閉塞だけでなく、分娩後早期の組織因子経路活性化に伴う播種性血管内凝固症候群および血栓塞栓が関与することを示唆しており、羊水塞栓症における心肺虚脱の病態解明につながるものと期待される。

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公開日: 2022-01-27  

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