研究課題/領域番号 |
18K09242
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研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
宮本 新吾 福岡大学, 医学部, 教授 (40209945)
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研究分担者 |
深川 怜史 福岡大学, 医学部, 講師 (20772453)
立花 克郎 福岡大学, 医学部, 教授 (40271605)
四元 房典 福岡大学, 医学部, 准教授 (40533089)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 卵巣癌 / micro RNA / ウルトラファインバブル / DDS / 核酸医薬 |
研究実績の概要 |
卵巣癌の症例において、HB-EGFを標的とした治療薬BK-UMの静脈内投与での第I相試験開始を目的とし、BK-UM静脈内投与の非臨床試験を実施しました。BK-UMの腹腔内投与よりも静脈内投与の方が、より高い血中濃度を得られることを明らかにしました。ヌードマウスを用いた腫瘍増殖抑制試験では、静脈内投与の方が有意に腫瘍増殖を抑制したことで、腹腔内投与よりも静脈内投与の方が簡便でかつ有効性が高いことを示しました。さらにHB-EGFと再発卵巣癌の予後および転機を解析し、再発卵巣癌患者において血清HB-EGF値が、プラチナ製剤抵抗性を予測するバイオマーカーとして有用である可能性を示しました。 また、より安定性の高くかつ濃度の高いウルトラファインバブルの作成に取組み、溶存する気体として一酸化窒素が特に優れている可能性を示しました。この結果をもとに、標的のmiR-135a-3Pのウルトラファインバブルへ取り込み、核酸医薬の開発を試みています。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
卵巣癌に対するBK-UM投与による効果と、その核酸医薬となりうるmicroRNAの検索については、具体的なmicroRNAまで同定できました。しかし同microRNAを拡散医薬とするためのバブルリポソームの作成が遅れており、上記区分としました。
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今後の研究の推進方策 |
ボナック核酸と造影剤とパーフロカーボンガスを含んだバブルリポソームを作成し、IVIS Lumina II及びmicroCTによるSCIDマウスでの薬物動態を評価します。
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