研究課題/領域番号 |
18K09298
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56040:産婦人科学関連
|
研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
冨永 英一郎 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (80276328)
|
研究分担者 |
角田 達彦 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 教授 (10273468)
平沢 晃 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 教授 (90296658)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
キーワード | 卵巣癌 / 悪性腹膜中皮腫 / 薬剤感受性試験 |
研究成果の概要 |
本研究の実施で以下の研究成果を得た。 卵巣癌の個別化治療法を目的とした薬剤選択ツールを構築するための感受性試験を実施する過程において、腹水検体より細胞株の樹立を試みたところ希少疾患である悪性腹膜中皮腫症例の患者腹水検体より新規細胞株を樹立した。樹立細胞株は免疫組織化学による組織切片の蛋白発現解析から病変と同一の特性を持つことを証明した。樹立された細胞株は2次元平面培養と生態環境に近いとされる3次元立体培養による環境の違いを模倣したうえでぺネトレキセドの薬剤感受性試験を実施し、培養環境と臨床状態の類似性の差異について解明した。本研究課題で実施されたこれらの結果は論文として報告され有用な成果を得た。
|
自由記述の分野 |
婦人科腫瘍学
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本邦における卵巣癌の治療成績向上には、本邦独自の対策や治療法の確立が必要と考えドラッグリポジショニング(既存薬再開発)に着目した。ドラッグリポジショニングの利点は、新規化合物を用いた新薬開発に比較して予期せぬ副作用が出現する確率が格段に低く、臨床試験(治験)にかかる時間とコストを削減できることが挙げられる。難治性卵巣癌に対する個別化治療戦略の確立には新薬の開発と並行し、ドラッグリポジショニングの概念を導入することが望ましいと考え本研究に至った。
|