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2022 年度 実施状況報告書

卵巣癌・腹膜癌・卵管癌における腎静脈より頭側の高位傍大動脈リンパ節転移実態の解明

研究課題

研究課題/領域番号 18K09302
研究機関東邦大学

研究代表者

小宮山 慎一  東邦大学, 医学部, 准教授 (80256312)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2024-03-31
キーワード卵巣癌 / 卵管癌 / 腹膜癌 / 腎静脈より頭側 / 高位 / 傍大動脈リンパ節 / 転移
研究実績の概要

昨年度に引き続き本年度も、研究代表者の施設およびその関連施設において、腎静脈より頭側の高位傍大動脈リンパ節(以下、supra-renal PAN)を含む傍大動脈リンパ節および骨盤リンパ節の系統的摘出術を施行した初発の卵巣癌(原発性腹膜癌、卵管癌)患者を集積し、以下に関して評価を行い、データベースを構築した。評価項目は以下の通りである。①supra-renal PANの病理学的転移頻度、②他の後腹膜リンパ節転移部位との相関(転移リンパ節マッピング)、③suprarenal PAN転移例と非転移例における各種臨床病理学的因子の比較(年齢、原発部位、臨床病期(FIGO分類)、治療前の血清CA-125値、治療前の画像診断におけるsupra-renal PAN腫大、病理組織型、手術完遂度および残存腫瘍の最大径、手術時間およびリンパ節郭清に要した時間、術中出血量および輸血の有無、術後合併症、摘出総リンパ節数および摘出supra-renal PAN数、リンパ節の顕微鏡的転移サイズ)、④PET-CTによるsupra-renal PAN転移の術前診断の可否(術前にFDGを用いたPET-CT検査が施行された患者を対象に、対象リンパ節のSUVmax値と術後病理組織診断の整合性)。予定集積症例数より少ないものの、全4例の評価を行った。COVID-19のパンデミックに伴う総症例数の著しい減少により、想定よりも登録症例数の伸びが非常に緩慢であるため、引き続き症例集積の増進に努める予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

集積症例数は当初見込んでいた予測数より少なかった。COVID-19のパンデミックに伴い、対象となる総症例数が少なかったことに起因すると考えられた。

今後の研究の推進方策

対象症例数を増やすべく、鋭意努力を行う。具体的には医療連携を通じて、近隣医療機関からの更なる対象症例の紹介数の増加を図る。また関連学会や研究会を通じて当科の取り組みを広く衆知するのみならず、SNSや動画サイト等も利用して当科の取り組みを紹介し、近隣以外の医療機関や自発的な患者受診をも含め、対象症例を集約できるように努める。COVID-19のパンデミックによる受診控えや医療行為の制約が遷延していることによる影響が極めて大きいゆえ、今後の見通しは芳しくないが、引き続き研究続行のための症例数確保に向けて、柔軟な対応を行う予定である。

次年度使用額が生じた理由

研究の進捗状況が極めて悪く、当初に想定していたデータ解析や学会発表や論文投稿などに使用する費用の余剰が生じたため。補助事業を延長し、さらに研究を遂行する予定である。次年度は、データ解析、学会発表、論文投稿の費用に使用する予定である。

備考

東邦大学医療センター大森病院産婦人科 婦人科腫瘍(婦人科がん)分野
https://www.lab.toho-u.ac.jp/med/omori/gyne_oncology/index.html

  • 研究成果

    (9件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (7件) (うち招待講演 2件)

  • [雑誌論文] 巨大子宮筋腫茎捻転と子宮捻転を合併した1例2022

    • 著者名/発表者名
      井上亜結実、片倉雅文、谷口智子、鈴木悠、木村ゆりあ、齋藤有沙、吉田隆之、小宮山慎一、前村俊満、片桐由起子、森田峰人
    • 雑誌名

      東京産婦人科学会会誌

      巻: 71 ページ: 222 -226

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 医師と看護師・薬剤師の連携による維持療法の長期投与のための工夫2022

    • 著者名/発表者名
      小宮山慎一
    • 雑誌名

      Real World Experience

      巻: 1 ページ: 1 -5

  • [学会発表] 卵巣癌の実地臨床においてベバシズマブを使いこなすコツ -消化管浸潤例への留意点を中心に-2022

    • 著者名/発表者名
      小宮山慎一
    • 学会等名
      第11回日本婦人科ロボット手術学会
    • 招待講演
  • [学会発表] 患者背景とバイオマーカーから考える進行卵巣癌初回治療のベストプラクティス2022

    • 著者名/発表者名
      小宮山慎一
    • 学会等名
      第14回 熊本産婦人科桃李会
    • 招待講演
  • [学会発表] 卵巣癌に合併した濾胞性リンパ腫の一例2022

    • 著者名/発表者名
      長島克,小宮山慎一,安部来美,谷口智子,釘宮剛城,中田雅彦
    • 学会等名
      第144回 関東連合産科婦人科学会総会・学術集会
  • [学会発表] my Choice診断システム受検を契機に遺伝性乳癌卵巣癌と診断した一例から考える継続的な遺伝診療の重要性2022

    • 著者名/発表者名
      梅村なほみ、谷口智子、若井未央、主原緑、渋川茉莉、林裕子、玉置優子、大路斐子、小宮山慎一、片桐由起子、森田峰人、中田雅彦
    • 学会等名
      日本人類遺伝学会第67回大会
  • [学会発表] 無月経と骨盤内腫瘍を主訴に来院しSwyer症候群と診断した1例2022

    • 著者名/発表者名
      森つばさ, 谷口智子, 小宮山慎一, 長島克, 玉置優子, 定本聡太, 片桐由起子, 森田峰人
    • 学会等名
      第74回日本産科婦人科学会学術講演会
  • [学会発表] 高頻度マイクロサテライト不安定性を有する婦人科がんの特徴とペムブロリツマブの有効性について2022

    • 著者名/発表者名
      谷口智子、小宮山慎一、長島克、中田雅彦
    • 学会等名
      第64回日本婦人科腫瘍学会学術講演会
  • [学会発表] がん遺伝子パネル検査が有効な治療に結びついたプラチナ抵抗性卵巣癌の1例2022

    • 著者名/発表者名
      長島 克, 小宮山 慎一, 谷口 智子, 片倉 雅文, 齋藤 有沙, 吉田 隆之, 中田 雅彦
    • 学会等名
      第64回日本婦人科腫瘍学会学術講演会

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公開日: 2023-12-25  

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