研究課題
基盤研究(C)
本研究では、HPV癌蛋白質E7を標的とした癌免疫療法として、HPV16E7発現乳酸菌製剤を開発中であり、この分子標的薬におけるコンパニオン診断となるバイオマーカーを探索することをめざした。最も有力なマーカーとして、高度子宮頸部上皮内腫瘍CIN2-3の病変から回収した擦過細胞におけるHPV16E7発現レベルが有望であると考え、RT-PCR法を用いたHPV16E7発現測定系を確立した。進行中の医師主導治験でHPV16E7発現のコンパニオン診断としての有用性を検討していく。
産婦人科・婦人科腫瘍学・癌治療
高度子宮頸部上皮内腫瘍CIN2-3に対する薬物療法は未だに未開発のアンメットニーズである。HPVには抗ウイルス薬は存在せず、現在、治療薬開発で最も有力な候補は免疫療法である。世界的に開発が進んでいる。免疫療法では有効例と無効例の差が大きい特徴があり、有効例選択の診断ツールの必要性が高く、その候補であるコンパニオン診断の測定系を開発したことは有意義である。