我々は,頭頸部癌に対するホウ素中性子捕獲療法(BNCT)における治療効果に対する因子を検討した.BNCTを施行した33症例に対し, 1.18FBPA-PET,2.DVH,3.N/C比の3項目における治療効果との関連を検討し,1. 18FBPA-PETではCR群の全てはGTV内のもっとも低いT/N比が2.3以上であった.2.症例毎のDVHを解析し抗腫瘍効果の認めない症例群は腫瘍線量が20Gy-Eqに満たない領域が認められた.3.各症例のN/C比から照射線量を計測した結果,CR群およびnonCR群の間に統計学的有意差を認め,これら3項目は治療効果の予測因子となる可能性が示唆された.
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