• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2021 年度 実績報告書

循環不全モデルマウスにおける前庭小脳機能障害が前庭神経核に及ぼす影響の解明

研究課題

研究課題/領域番号 18K09313
研究機関群馬大学

研究代表者

高安 幸弘  群馬大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (70375533)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2022-03-31
キーワードスライスパッチ / 前庭小脳 / 無酸素無グルコース / Unipolar brush cell
研究実績の概要

生後20日年齢のラットを用いて、前庭神経核を含む小脳脳幹の急性スライス切片を作成し、スライスパッチクランプシステムを用いて前庭神経核および前庭小脳領域のUnipolar brush cellの神経細胞にホールセルパッチクランプを行った。Unipolar brush cell はIntrinsicな発火特性を持ち、パッチクランプ下の電流注入による膜電位変化より、type Iとtype IIに識別される。その上で、無酸素無グルコース細胞外液(Oxygen-Glucose Deprivation; OGD)の還流により一過性虚血状態を再現し、その際の発火特性の変化をモニターすると、OGD外液還流時に、発火頻度が増加することが判明した。Unipolar brush cell Type I neuronにおいては、OGD外液還流中に発火頻度が平均で11.3 ± 3.4Hzから31.2 ± 11.03 Hzまで上昇した。これは、すなわち20Hz程度の発火頻度の上昇を示しており、20pA程度の電流注入時の10mV程度の脱分極の反応に一致する。従って、Unipolar brush cellの発火頻度の上昇はこの持続的な膜電位上昇に基づく現象であることが示唆された。この脱分極性膜電位上昇は、非選択的グルタミン酸受容体ブロッカーで抑制された。グルタミン酸受容体には、AMPA型とNMDA型の2種類が存在しているため、さらに選択的ブロッカー投与による薬理学的実験を行ったところ、NMDA型グルタミン酸受容体ブロッカーにて、優位にOGD誘発性の脱分極が抑制されたことから、NMDA型グルタミン酸受容体が主に関与する現象であることが判明した。これらの結果から、OGD刺激により細胞外グルタミン酸濃度の上昇が生じ、Unipolar brush cell で一過性脱分極から発火頻度が上昇したと考えられた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Oral findings during follow-up of nasopharyngeal squamous cell carcinoma treatment: A case report2021

    • 著者名/発表者名
      Musha Atsushi、Kubo Nobuteru、Okano Naoko、Kawamura Hidemasa、Miyasaka Yuhei、Sato Hiro、Takayasu Yukihiro、Chikamatsu Kazuaki、Yokoo Satoshi、Ohno Tatsuya
    • 雑誌名

      SAGE Open Medical Case Reports

      巻: 9 ページ: 1-3

    • DOI

      10.1177/2050313X211033037

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2022-12-28  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi