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2022 年度 実績報告書

人工内耳予後予測におけるECAPの重要性の検討。予後予測AIモデル構築に向けて。

研究課題

研究課題/領域番号 18K09315
研究機関東京大学

研究代表者

樫尾 明憲  東京大学, 医学部附属病院, 准教授 (20451809)

研究分担者 赤松 裕介  東京大学, 医学部附属病院, 言語聴覚士 (00794869)
尾形 エリカ  東京大学, 医学部附属病院, 言語聴覚士 (20794853)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2023-03-31
キーワード人工内耳 / ECAP / AI / 予後予測
研究実績の概要

人工内耳患者のECAPを測定し、ECAPの日本語聴取成績と関連する因子を解明し達成可能な聴取能を予測することを目的としいる。 本年度は人工内耳手術を行っ
た47耳より新規のデータを取得した。ECAPによるAI予後解析について症例を追加して15歳以下の小児124耳について再度解析した。
まず術中NRTの閾値と術後の閾値レベルの相関を検討した。続いて、手術時年齢、難聴原因、電極、電極挿入方法、術前ECAPを説明変数とし、初回音入れ時および術後6ヶ月後のマッピング条件を目的変数とし、機械学習により予測を行った。予測アルゴリズムはラッソ回帰、ランダムフォレスト、ニューラルネットワークを用いた。尚、術後6か月後の解析には初回音入れ時のマッピング条件も説明変数として追加した。それぞれのモデルにおける予測精度をMean percent errorを用いて検討した。術前ECAPと術後の閾値レベルの相関は頂回転の方が基底回転に比べて高かった。電極の違いによって相関も異なっていることが分かった。機械学習による閾値の予測については、術直後の閾値を予測した場合ラッソ解析がMPE11.1 %と最も高く、術後6か月の閾値についてはランダムフォレストモデルがMPE9.6 %と最も高くなった。また、ECAPとの相関が低かった基底回転部分についても機械学習を用いることでその予測精度を向上させることができ、ECAPのデータに加えて電極、手術年齢など様々な因子を加味した機械学習は術後の閾値を予測する有用なツールであることが示された。これらを第32回日本耳科学会で報告し、現在投稿中である。

  • 研究成果

    (9件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (5件)

  • [雑誌論文] Application of Machine Learning to Predict Hearing Outcomes of Tympanoplasty2022

    • 著者名/発表者名
      Koyama Hajime、Kashio Akinori、Uranaka Tsukasa、Matsumoto Yu、Yamasoba Tatsuya
    • 雑誌名

      The Laryngoscope

      巻: 未定 ページ: 未定

    • DOI

      10.1002/lary.30457

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 加齢性難聴と人工聴覚器(解説)2022

    • 著者名/発表者名
      99)佐原 利人, 樫尾 明憲
    • 雑誌名

      耳鼻咽喉科

      巻: 2 ページ: 270-276

  • [雑誌論文] 【子どもの難聴を見逃さない!】聴覚スクリーニング検査2022

    • 著者名/発表者名
      安藤 喬明, 樫尾 明憲
    • 雑誌名

      ENTONI

      巻: 271 ページ: 1-7

  • [雑誌論文] 当院で4歳以降に人工内耳を受けた128例の背景に関する検討2022

    • 著者名/発表者名
      77)水本 結, 樫尾 明憲, 尾形 エリカ, 赤松 裕介, 小山 一, 浦中 司, 山岨 達也
    • 雑誌名

      小児耳鼻咽喉科

      巻: 43 ページ: 305-312

  • [学会発表] 小児両側人工内耳逐次手術例の音声処理能力の検討2022

    • 著者名/発表者名
      赤松 裕介 尾形 エリカ, 浦中 司, 小山 一, 樫尾 明憲, 山岨 達也
    • 学会等名
      第32回日本耳科学会総会
  • [学会発表] 機械学習を用いた,小児人工内耳術後の初回および6ヵ月後マッピング条件予測2022

    • 著者名/発表者名
      小山 一, 樫尾 明憲, 尾形 エリカ, 赤松 裕介, 浦中 司, 浦田 真次, 佐原 利人, 山岨 達也
    • 学会等名
      第32回日本耳科学会総会
  • [学会発表] 人工聴覚器の適応:迷う症例にどう対応するか 適応に困る症例 小児編2022

    • 著者名/発表者名
      樫尾明憲
    • 学会等名
      第32回日本耳科学会総会
  • [学会発表] 成人人工内耳症例の単音節聴取能初期改善経過と長期成績の検討2022

    • 著者名/発表者名
      赤松 裕介, 廣田 栄子, 尾形 エリカ, 浦中 司, 小山 一, 坂田 阿希, 樫尾 明憲, 山岨 達也
    • 学会等名
      第67回日本聴覚医学会総会
  • [学会発表] 人工知能を用いた、人工内耳術後前庭障害の予測2022

    • 著者名/発表者名
      小山 一, 樫尾 明憲, 藤本 千里, 浦中 司, 木下 淳, 鴨頭 輝, 山岨 達也
    • 学会等名
      第123回日本耳鼻咽喉科頭頚部外科学会総会

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公開日: 2023-12-25  

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