研究課題/領域番号 |
18K09321
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
菅原 一真 山口大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (20346555)
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研究分担者 |
山下 裕司 山口大学, 大学院医学系研究科, 教授 (00210419)
廣瀬 敬信 山口大学, 医学部附属病院, 講師 (80555714)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 難聴 / 糖尿病 |
研究実績の概要 |
糖尿病は比較的頻度の多い疾患であるが,難聴の進行は患者のQOLを大きく低下させる。糖尿病に伴う難聴については以前からの詳細な形態学的研究が行われているが,難聴を予防する方法は明らかでない。本研究では糖化ストレスに曝露された内耳において生成される終末糖化産物(AGEs)に着目して,研究を計画している。 令和元年度までに,糖尿病モデル動物を用いて,内耳においてAGEsが生成される時期や部位,その条件について検討した。その結果,聴覚障害を生じる前より内耳血管条へのAGEsの生成が観察された。さらに,AGEsの生成と炎症性サイトカイン,酸化ストレスと内耳微小血管の動脈硬化の関係についても検討を行った。AGEsの生成後に組織学的に血管障害が明らかになってきていることから,血管障害の原因としてAGEsの関与が疑われた。最終年度は,AGEs阻害物質を用いて,糖尿病に伴う難聴の予防が可能かどうか検討し,実際の糖尿病患者の難聴予防法につなげる基礎研究とする予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
令和元年度までに,糖尿病モデル動物を用いて,内耳においてAGEsが生成される時期や部位,その条件について検討した。さらに,AGEsの生成と炎症性サイトカイン,酸化ストレスと内耳微小血管の動脈硬化の関係についても検討を行い,予定どおりに研究が進んでいると考える。
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今後の研究の推進方策 |
最終年度は,AGEs阻害物質を用いて,糖尿病に伴う難聴の予防が可能かどうか検討し,実際の糖尿病患者の難聴予防法につなげる基礎研究とする予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究が予定どおり進んでおり,残余の研究費を次年度の研究に使用する予定とした。
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