慢性副鼻腔炎において、多くの症例では病態を制御することが可能となったが、手術やステロイドの局所投与等による治療を行っても再燃をくりかえす難治例が少なからず存在する。このような症例では、これまで報告されているような末梢血や組織中の好酸球増多を認めないことも多く、好酸球以外の難治化因子の存在が示唆される。 そのため、慢性副鼻腔炎の難治化に関わる新たな機序を解明することを目的として本研究課題を遂行したところ、TGF-β依存性エンドタイプに難治例が多く含まれていることを明らかにした。しかし、鼻組織由来の線維芽細胞において、当初予想していたTGF-βによって誘導されるエピジェネティクスは認められなかった。
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