研究課題/領域番号 |
18K09334
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研究機関 | 地方独立行政法人宮城県立病院機構宮城県立がんセンター(研究所) |
研究代表者 |
森田 真吉 地方独立行政法人宮城県立病院機構宮城県立がんセンター(研究所), がん幹細胞研究部, 特任研究員 (10773955)
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研究分担者 |
玉井 恵一 地方独立行政法人宮城県立病院機構宮城県立がんセンター(研究所), がん幹細胞研究部, 部長 (40509262)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | PDX |
研究実績の概要 |
申請者のグループは、免疫系リンパ球の分化・増殖に関わる複数のサイトカインに共通な受容体 サブユニットc 鎖の発見を起点に、gc鎖欠損マウスが免疫不全症モデルになることを示し、NOD-SCID マウスとの交配により、免疫不全NOGマウスを共同で作出した(Blood, 2002)。NOG マウスは、現在、最も免疫不全が強いマウスとして知られている。これまでに申請者らはNOG マウスを用いて、ヒト造血幹細胞移植による免疫系ヒト化マウスの作出や、ヒト白血病発症モデルを確立してきた。申請者らはさらに、NOGマウスに癌手術検体を移植することによってPDX (Patient Derived Xenograft)株を樹立し、生体内の癌組織の複雑性を反映した腫瘍の継代を可能とした。 PDX は、以下の点で癌幹細胞探索に最適な手段である:⃝1 免疫不全マウスにおける造腫瘍能は癌幹細胞の形質を大きく反映し、 PDX は患者における病理学的特徴を保持し、PDX の継代を繰り返すと癌幹細胞分画が濃縮する。 本研究計画では、既に作成済みあるいは今後作成する頭頸部癌PDX を用いて、PDX 初代樹立株と複数回継代した株(PDX亜型とする)を比較することで、多くの点が不明なままである頭頸部癌の癌幹細胞維持機構を明らかにする。 本年度は主に新たなPDX株の樹立を進めた。また、NOGマウス上での継代だけでなく、dish上で培養できるように細胞株の調整を試み、in vitro株を複数樹立した。また、独自に同定した癌幹細胞マーカーXに着目してPDX株の解析を進めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
順調に進んでいる
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今後の研究の推進方策 |
本研究では、頭頸部癌3部位(咽頭・喉頭・口腔)由来PDX株において、継代移植により癌幹細胞の濃縮されたPDX 亜株を作成し、網羅的遺伝子発現解析・ゲノム解析を行い、各型の頭頸部癌幹細胞に特徴的な遺伝子発現・ゲノム変異を明らかにする。さらに、これら頭頸部癌幹細胞に特徴的な遺伝子発現・プロモーターのメチル化の情報をもとに、癌幹細胞を維持する機能分子を同定し、頭頸部癌幹細胞治療法の開発を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
in vitro細胞株樹立に多くの時間を割いたため、次年度に持ち越した実験系がある。次年度に持ち越し分を含めて完遂する。
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