研究課題
天性感音難聴においては、遺伝子上のひとつの塩基ないしは数塩基の、点変異、欠失や挿入による変異が原因となる。近年、これに加えて、コピー数変化(CNV: copy number variation)といわれる、より大きな規模での遺伝子の重複や欠失が、難聴の原因となることが明らかになりつつある。 このCNVを網羅的に、複数の候補遺伝子から検出するために、次世代シークエンサーのリードデータから、簡便にCNVを検出する方法を確立した。これを一次スクリーニングとし、確認のため、aCGH(比較ゲノムハイブリダイゼーション法)を利用したマイクロアレイで検証を行った。次世代シークエンサーからCNV候補を見出し、複数の難聴遺伝子におけるCNVに対して、本CGHアレイを用いた確認を行い、検討した。次世代シークエンサーのリードデータからのCNV検出はほぼ可能であることが示された。複数の難聴遺伝子において、大きなゲノム領域の欠失などのCNVを原因とする難聴家系を確認することができた。
すべて 2021
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Otology and Neurotology
巻: 14 ページ: -
10.1097/MAO.0000000000003169