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2023 年度 研究成果報告書

外耳・中耳の耳内環境pH変化と中耳真珠腫発生および進行リスク

研究課題

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研究課題/領域番号 18K09356
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
研究機関順天堂大学

研究代表者

楠 威志  順天堂大学, 医学部, 教授 (30248025)

研究分担者 中川 大  中部大学, 応用生物学部, 准教授 (40397039)
豊田 優  東京大学, 医学部附属病院, 届出研究員 (80650340)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2024-03-31
キーワードABCC11遺伝子多型 / 耳垢 / 中耳真珠腫 / 外耳道アポクリン腺 / 外耳道内pH環境 / ABCC11 遺伝子多型 / 耳垢pH / 湿性耳垢
研究成果の概要

これまでに申請者らは、ABCC11遺伝子型に基づく耳垢の乾湿の違いが中耳真珠腫の発生リスクに影響を与える可能性を検討し、中耳真珠腫症例群では、健常者群と比べて有意に湿性耳垢の割合が高いことを見出した。さらに、中耳真珠腫発症リスクと関連する外耳環境因子の一つとして、耳垢のpHに着目している。今回、ABCC11遺伝子の多型に基づいて耳垢を湿性および乾性に分別し、耳垢水溶液のpHを測定したところ、湿性耳垢ではpH 5.6、乾耳垢ではpH 5.2という結果が得られ、湿性耳垢の方が有意に中性寄りであった。さらに、興味こととして、耳垢pHが中性寄りの程度と中耳真珠腫病期進展度と有意に相関関係がみられた。

自由記述の分野

耳鼻咽喉科学

研究成果の学術的意義や社会的意義

中耳真珠腫は、骨破壊を伴う炎症性・腫瘍性の病態を呈する。また、中耳真珠腫の再発率は、~30%を示す。そのため、中耳真珠腫が進行すると、難聴や耳鳴に始まり、めまい、顔面神経麻痺、さらには脳髄膜炎が続発する。つまり、中耳真珠腫は、罹患者の肉体・精神に甚大な障害をきたす難治性中耳疾患である。
本研究において中耳真珠腫の発症・進行におけるpHの耳内環境の重要性が実証された場合には、今後、中耳真珠腫に関してそのリスク診断/予防/治療が実現すれば、罹患者・罹患のリスクを有する人が受ける恩恵は極めて大きいと判断する命の延長に繋がる。

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公開日: 2025-01-30  

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