研究課題/領域番号 |
18K09360
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研究機関 | 日本医科大学 |
研究代表者 |
大久保 公裕 日本医科大学, 大学院医学研究科, 大学院教授 (10213654)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | スギ花粉症 / アレルゲン免疫療法 |
研究実績の概要 |
雌性BALB/c系マウスを6週齢でスギ花粉抽出抗原による感作処置及び好酸球増多誘発(スギ抗原)処置を行った。感作処置として、各群の動物に下表に示す所定の感作抗原液0.2 mL/bodyをday 0、1、6、8及び14の計5回皮下投与する(初回感作日:day 0)。その後day 20に好酸球増多誘発スギ抗原液0.2 mL/bodyを腹腔内投与する。24時間後に、採血と腹腔内に1%FBS(Fetal Bovine Serum)含有PBS(Phosphate Buffered Saline)を5 mL注入して腹腔内細胞を回収する。これで動物によるスギ抗原誘発での好酸球誘導つまりTh2細胞誘導した。この腹腔内好酸球増加をこれらアジュバントが抑制するかどうか検討する。アジュバントは感作の抗原投与に合わせて投与して、アジュバントなし群の腹腔内好酸球増加を抑制するかどうか検討する。好酸球抑制(Th1)アジュバントして使用する丸山ワクチンは市販されているアンサ20を使用した。実験k劣化としてTh1アジュバント群では有意に腹腔内好酸球浸潤を抑制した。 2019年秋よりスギ花粉症に対して日本で標準化されたスギ花粉標準化エキス「トリイ」を用いたアレルゲン免疫療法を開始した。アレルゲン免疫療法施行前の採血ポイント及び施行中でスギ花粉飛散季節終了時の採血サンプルから抽出した血清中のIgE変動、IgG4を測定し、IgE、IgG4の有意な上昇を確認した。現在保存した血清中のIL-5、IFN-γ、IL-12、IL-17のサイトカイン測定を行っている。またmRNA解析、CNV解析を準備中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2018年7月より自身の体調を崩したことから、1年ほど研究の遂行が送れている。2019年にはマウスモデルでのTh1アジュバントの効果確認、そして2019年から2020年にスギ花粉症患者さんに対するアレルゲン免疫療法を施行し、血清解析、mRNA解析を行っている。2020年秋より実際のアジュバント併用のアレルゲン免疫療法の開始を準備中である。
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今後の研究の推進方策 |
2019年からアレルゲン免疫療法を開始したスギ花粉症患者さんの血清解析、mRNA解析を現在行っている。今後、2020年秋より実際のアジュバント併用のアレルゲン免疫療法の開始を準備している。2021年スギ花粉飛散季節での症状、QOL、血清解析、mRNA解析、CNV解析をアジュバント併用群、非併用群と比較して最終の考察を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
2018年7月より自身の体調を崩したことから、1年ほど研究の遂行が送れているため。今年の秋に向けて、実際のアジュバント併用のアレルゲン免疫療法を開始できるよう準備しているので、必要となる試薬の購入や解析の費用に充てる。
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