研究課題
アレルギー性鼻炎に対するアレルゲン免疫療法の最大の特徴は一般的な薬物療法と異なり、治療を止めた後でも効果が持続する事にある。しかしこの後効果については各人により異なり、その後効果発現期間などを類推する方法論がない。我々はこの後効果発現機序を特異的IgE、特異的IgG4抗体産生のバランスにより類推できることを見出した。単独、あるいはその相関性におけるカットオフ値が分かれば、治療を継続するか治療を止めても後効果が期待されるか判別できると考え、その基礎的・臨床的研究を行う。スギ花粉症に対する舌下免疫療法でIgEが治療を終えるとプラセボと同等に低下収束するのに対し、IgG4は治療後もその増加、しかもスギ花粉飛散を受けてのIgG4産生亢進を継続させることを見出した。またこれは舌下免疫療法施行前の血清サイトカインの中でもIl-10 の高値であればあるほど、IgG4の高値が継続する傾向を見出した。他のサイトカインは個人的な変動も多く、IgG4とIgEとの関連性は見いだせなかった。
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