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2020 年度 実績報告書

加齢性難聴発症率の性差の原因となる新規遺伝子同定

研究課題

研究課題/領域番号 18K09364
研究機関公益財団法人東京都医学総合研究所

研究代表者

安田 俊平  公益財団法人東京都医学総合研究所, 基礎医科学研究分野, 主任研究員 (50534012)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード加齢性難聴 / マウス / 順遺伝学 / scRNA-seq
研究実績の概要

BALB/cAおよびBALB/cByJマウスの内耳外有毛細胞での遺伝子発現の差を評価するために、生後1日齢のマウスから蝸牛組織を摘出し、FluidigmのIFCアレイ(Single-Cell mRNA Seq HT IFC, 10-17 um)を使用して細胞を単離した結果、各マウスからそれぞれ350個および371個の細胞が回収された。これらの細胞について、1細胞あたり30万リードを目標にシングルセルRNA-seq解析を実施し、各細胞の遺伝子発現パターンを解析しところ、BALB/cAおよびBALB/cByJマウスの外有毛細胞がそれぞれ20個および15個認められた。そこで、これらの細胞を用いて、BALB/cAとBALB/cByJマウスの外有毛細胞の遺伝子発現を比較検討したところ、昨年度の研究によりX染色体上にマッピングされた領域中に、BALB/cByJマウスにおいてBALB/cAマウスより5倍以上発現量が上昇している遺伝子が2つ認められた。また、常染色体上では、聴覚疾患責任遺伝子と相互作用する機能を持ち、BALB/cByJマウスにおいてBALB/cAマウスより10倍以上発現量が多い遺伝子が認められた。以上の結果から、これら遺伝子が、BALB/ cByJマウスの高音域特異的な加齢性難聴発症抑制機能を持つ責任遺伝子の候補としてリストアップされた。
マウスで既報である主要加齢性難聴発症責任変異Cdh23c.753G>Aと現在探索中である責任遺伝子の相互作用について検討するため、BALB/cAおよびBALB/cByJマウスのCdh23c.753A>Gノックインマウス系統の樹立を試み、BALB/cAマウスについては樹立に成功した。BALB/cByJマウスについては、ノックインに成功し、現在系統化中である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2020 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] c.753A>G genome editing of a Cdh23ahl allele delays age-related hearing loss and degeneration of cochlear hair cells in C57BL/6J mice2020

    • 著者名/発表者名
      Shumpei P. Yasuda, Yuta Seki, Sari Suzuki, Yasuhiro Ohshiba, Xuehan Hou, Kunie Matsuoka, Kenta Wada, Hiroshi Shitara, Yuki Miyasaka, Yoshiaki Kikkawa
    • 雑誌名

      Hearing Research

      巻: 389 ページ: 107926

    • DOI

      10.1016/j.heares.2020.107926

    • 査読あり
  • [備考] 難聴プロジェクト

    • URL

      https://www.igakuken.or.jp/mammal/

URL: 

公開日: 2021-12-27  

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