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2018 年度 実施状況報告書

唾液腺腫瘍自然発生モデルマウスの確立とそのメカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 18K09382
研究機関横浜市立大学

研究代表者

折舘 伸彦  横浜市立大学, 医学研究科, 教授 (90312355)

研究分担者 蓮見 壽史  横浜市立大学, 医学部, 助教 (40749876)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード唾液腺特異的ノックアウトマウス / FLCN / FNIP1 / 条件特異的遺伝子破壊
研究実績の概要

唾液腺特異的ノックアウトマウスの作製
対象とするFLCN、FNIP1はホモで欠損するとD6.5で胎生致死であることがわかっており、 FLCN、FNIP1/FNIP2の解析にはコンディショナルノックアウトの作製が必要である。コンディショナルノックアウト(条件特異的遺伝子破壊)とは、標的となる遺伝子領域をCreリコンビナーゼ標的配列loxPで挟んだ遺伝子座を持つマウス(floxマウス:fと表記)と、組織特異的にCreリコンビナーゼを発現しているマウスとかけ合せることで、特定の臓器の細胞のみで標的遺伝子の破壊を起こすことができる手法で、これにより致死性遺伝子の解析が可能となる。研究代表者は、分担者よりFLCN、FNIP1およびFNIP2遺伝子コンディショナルノックアウトマウスを既に受領し、さらに米国立衛生研究所が作製した唾液腺特異的にCreリコンビナーゼを発現するトランスジェニックマウスMMTV-Creを受領した。FLCN、FNIP1&FNIP2遺伝子コンディショナルノックアウトマウス(FLCN f/f 、FNIP1 f/f & FNIP2 f/f)と唾液腺特異的にCreリコンビナーゼを発現するトランスジェニックマウスMMTV-Creを交配し、唾液腺特異的FLCNノックアウトマウスおよび唾液腺特異的FNIP1/FNIP2ノックアウトマウスの作製を行った。対照群として、ヘテロノックアウトマウス(FLCN f/+ Cre + 、FNIP1 f/+ FNIP2 f/+ Cre +)の作製も行った。
唾液腺特異的FLCNノックアウトマウスまたは唾液腺特異的FNIP1/FNIP2ノックアウトマウスが得られる確率はそれぞれ1/4または1/8であるため、唾液腺腫瘍の組織学的検討、唾液腺におけるFLCN・FNIP1/FNIP2の発現解析に必要な検体数を確保するために時間を要している

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究実績の概要で述べたように,FLCNノックアウトマウス、FNIP1ノックアウトマウス、FNIP2ノックアウトマウスと、MMTV-Creトランスジェニックマウスの交配から、唾液腺特異的FLCNノックアウトマウスおよび唾液腺特異的FNIP1/FNIP2ノックアウトマウスを作製中であるが、目的とするジェノタイプ、つまり唾液腺特異的FLCNノックアウトマウスまたは唾液腺特異的FNIP1/FNIP2ノックアウトマウスが得られる確率はそれぞれ1/4または1/8であるため、唾液腺腫瘍の組織学的検討、唾液腺におけるFLCN・FNIP1/FNIP2の発現解析に必要な検体数を確保するために時間を要している

今後の研究の推進方策

唾液腺特異的ノックアウトマウスの唾液腺腫瘍の組織学的検討
唾液腺特異的FLCN、FNIP1/FNIP2ノックアウトマウスの唾液腺を週齢8週で摘出、標本を作製、ヘマトキシリン・エオシン染色し評価する。染色後、対照群と唾液腺の形態学的変化を光学顕微鏡で比較する。また、過去の報告で、FLCN、FNIP1/FNIP2はミトコンドリア代謝との関与が示唆されているので、透過型電子顕微鏡を用いてミトコンドリアの形態・数を評価する。
組織学的検討に十分量の検体が得られた後は、以降に行う細胞内シグナル伝達系の同定のための検体として、唾液腺を摘出し液体窒素で凍結保存しておく。8週齢以前に著明な唾液腺の腫脹もしくは唾液腺機能低下にともなう摂食障害による体重増加不良を認めるようであれば、8週齢以前の摘出を検討する。反対に、8週齢で十分な組織学的変化を得られない場合は8週齢以降の摘出を検討する。

次年度使用額が生じた理由

FLCNノックアウトマウス、FNIP1ノックアウトマウス、FNIP2ノックアウトマウスと、MMTV-Creトランスジェニックマウスの交配から、唾液腺特異的FLCNノックアウトマウスおよび唾液腺特異的FNIP1/FNIP2ノックアウトマウスを作製中であるが、目的とするジェノタイプ、つまり唾液腺特異的FLCNノックアウトマウスまたは唾液腺特異的FNIP1/FNIP2ノックアウトマウスが得られる確率はそれぞれ1/4または1/8であるため、唾液腺腫瘍の組織学的検討、唾液腺におけるFLCN・FNIP1/FNIP2の発現解析に必要な検体数を確保するために時間を要している.
今後の検討に必要な唾液腺特異的FLCN、FNIP1/FNIP2ノックアウトマウスが確保できれば,前年度余った金額あわせて,唾液腺特異的ノックアウトマウスの唾液腺腫瘍の組織学的検討を行う.具体的には,唾液腺を週齢8週で摘出、標本を作製、ヘマトキシリン・エオシン染色し評価する.染色後、対照群と唾液腺の形態学的変化を光学顕微鏡で比較する.

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公開日: 2019-12-27  

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